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総合モーターメーカーがドローン参入 エッジAI搭載の速度制御装置とモーターを初披露Japan Drone 2025(3/3 ページ)

総合モーターメーカーのニデックが、ドローン分野への参入をまた一歩前進させた。「Japan Drone 2025」に初出展し、独自開発のESC(電子速度制御装置)と、それを搭載したドローン用モーターを披露。軽量/高効率の設計に加え、エッジAIによる異常検知機能など、空のモビリティーの安全を支える新たな動力技術に注目が集まった。

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軽量/薄型のドローン用モーターも参考出品

 他にも、ESCを内蔵したドローン用モーターも参考出品した。目標重量は、ESC1枚搭載の標準モデルで約900グラム、ESC2枚搭載の冗長モデルで約1100グラム。高性能なESCを内蔵しながら、薄型/密閉の構造をとることで、軽量性と耐環境性を両立しており、さまざまな気象条件下でも安定した運用が可能なモーターだ。

密閉型のECS内蔵ドローン用モーター。左が冗長モデル、右が標準モデル
密閉型のECS内蔵ドローン用モーター。左が冗長モデル、右が標準モデル
ECS内蔵ドローン用モーターの説明パネル
ECS内蔵ドローン用モーターの説明パネル

 「産業用からエンターテインメントまで、さまざまなシーンでの利用を想定している。現場ではどの程度の性能が求められているのかを探りながら今後も開発を進めていきたい」と担当者は語る。冗長構成など、安全性へのニーズを見極めつつ、用途に応じた最適なモデルの展開を目指している。

ユーザーのニーズを見極めるため、ブースでは開放型の標準モデルも展示されていた
ユーザーのニーズを見極めるため、ブースでは開放型の標準モデルも展示されていた

現場ニーズを拾い上げ、製品化へ

 Japan Droneの出展は、ニデックにとって初の試みだった。展示会場で、ドローン開発者や運用者からの生の声を聞けたことは大きな収穫だという。担当者は「実機を見ていただきながら、どのようなサイズや性能が求められているのかを知ることができた。これからは、いただいた意見をもとに市場ニーズを見極め、売れ筋を見極めながら製品化につなげていきたい」と展望を語る。

 ESC/モーターという“縁の下の力持ち”が進化することで、ドローンの信頼性/性能はさらなる高みへと導かれる。ニデックの技術が、空のモビリティーの未来を支えていく日は近いかもしれない。

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