大阪市堂山町でコワーキングスペース併設の賃貸マンションに着工、三菱地所:プロジェクト
三菱地所レジデンスは、大阪府大阪市北区堂山町で、コワーキングスペースを併設した賃貸マンションを関西で初めて建設する。設計・監理は現代綜合設計、施工は森本組が担当し、2027年1月の完成を目指す。
三菱地所レジデンスは2025年5月28日、大阪市北区堂山町の賃貸マンション新築工事に同年4月17日、着工したと発表した。コワーキングスペースを併設した職住一体型の賃貸マンション「The Parkhabio SOHO」シリーズの関西第1号物件となる。
住戸には木質化の「サステナカラー」導入
今回着工した物件は、大阪メトロ谷町線「中崎町」駅から徒歩4分、「東梅田」駅から徒歩10分の場所に位置する。敷地面積は900.52平方メートルで、地上11階建て、延べ床面積は3054.73平方メートル。総戸数は56戸で、1LDK〜3LDKの間取り。設計・監理は現代綜合設計、施工は森本組が担当し、完成は2027年1月下旬の見通し。
最上階には、約46.6平方メートルのコワーキングスペース「Style Lounge」と約43.4平方メートルの屋上テラス「Sky Terrace」を設置する。オープンスペースに加えて、筋トレゾーンやリフレッシュゾーンも配置する。法人登記も可能で、24時間利用できる。
木質化の取り組みでは、専有部に環境配慮型素材と木材を活用したカラースキーム「サステナカラー」を導入する。面積の大きいフローリングは、合法で持続可能な森林管理を行っている森林認証林の原木のみを使った森林認証合板を「基材」とし、表面には節や白太などの天然木らしさが感じられる「突板」を用いる。
壁紙は、森林認証を受けた自然由来の素材を使用する。建具は、自社でニュージーランドの森林を経営してCO2固定量を住戸ごとに見える化しているウッドワンの無垢製品とした。巾木の一部も、MEC Industryで製造した木材に凹凸加工を施した無垢巾木で施工する。
室内の収納スペースには、ワンルームに最適化した独自設計の「ワンルーム向け収納」を採り入れている。見せたくないモノを隠せて見た目が整う洗濯機上吊(つ)り戸と、一人暮らしにうれしいコンパクトな傘立てと鏡、共用収納を併せた新しい玄関収納を備えている。
建物設備では、三菱地所が開発したスマートホーム統合サービス「HOMETACT(ホームタクト)」や顔認証プラットフォーム「FreeiD(フリード)」を採用する。住戸内はHOMETACTで専用アプリやスマートスピーカーと連携し、エアコンや照明などを一括操作できる快適な住環境を構築する。面倒な設定も不要で、入居後すぐに使える他、ロボット掃除機や音楽スピーカー、スマート照明といった入居者手持ちの機器とも連携可能だ。
FreeiDは、エントランス、駐車場入口などの共用部に加え、各戸の玄関にも取り付け、顔をかざすだけで解錠するため、スマートな暮らしが実現する。
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