ニュース
360度写真上に3Dモデルを配置、きもとの建築現場の可視化ツール:xR
きもとは、エイト日本技術開発と共同開発した建築現場の可視化ツール「Eye-Con360」の提供を開始した。360度カメラで撮影した現場写真上に、3DCADで作成した構造物などのモデルを配置して検討できる。
きもとは、エイト日本技術開発と共同開発した建築現場の可視化ツール「Eye-Con360」の提供を開始したと2025年5月28日に発表した。
360度写真上に3Dモデルを直感操作で配置
Eye-Con360は360度カメラで撮影した全天球写真上に、3DCADで作成した構造物などのモデルを重ねて配置し、完成後のイメージを直感的に確認できる。
容量の大きな点群データを扱う従来方式と異なり、軽量な画像と3Dモデルのみを用いるため、外部サーバや高性能PCは必要ない。アイコンやコマンドも最小限に抑えたシンプルなインタフェースとし、初心者でも操作に戸惑うことがない。
複数の3Dモデルを瞬時に切り替えての比較検討、道路使用や河川占用などの申請や説明時の3Dモデル可視化が実現する。災害発生時には、既存モデルを活用し復旧初期計画を立て、被災状況の記録や早期復旧計画のシミュレーションにも使える。橋梁(きょうりょう)や仮設構造物の整備計画時には、太陽光や影を調整して日照影響を反映したイメージを表示できる。
データはローカル保存のため、ネットワーク環境のない現場でも使用できる。無償のビュワーも提供し、発注者や自治体担当者といった専用ソフトウェアを持たない関係者でも確認できる。
きもとは今後、BIM/CIMやデジタルツインなどの分野でも展開する方針を明らかにしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
xR:リアルの扉を開けるとヴァーチャル空間へ移動! ドコモと奈良先端大がMR開発
NTTドコモと奈良先端科学技術大学院大学は、リアル空間の扉を開けるとヴァーチャル空間に移動できるMR技術を開発した。不動産内見や観光ツアーなどへの活用が期待される。xR:建設現場向けに防水/防塵機能を備えたxR対応スマートグラス開発 日立建機
日立建機とARグラス開発のHMS、xRストリーミング技術のHolo-Lightは、建設/鉱山現場向けに防水/防塵機能を備えたxR対応スマートグラスを開発した。建設機械のメンテナンスサービスにおいて、オフィスから熟練者が現場のサービス員を遠隔支援することで、サービスの品質向上と業務効率化を実現する。xR:xR技術で地盤改良工事の進捗と影響を可視化、奥村組
奥村組は、xR技術を活用して地盤改良工事の進捗と周辺地盤への影響をリアルタイムに可視化する「施工影響XRウォッチャー」を開発した。デジタルツイン:東京ミッドタウン八重洲でローカル5Gを活用したデジタルツインの実証開始、施設運営のDX推進
三井不動産とNTT東日本は、東京ミッドタウン八重洲で、ローカル5Gを活用した大規模複合施設向けデジタルツインの実証実験を開始した。xR:全815戸の超高層マンション「リビオタワー品川」をROOVのデジタルツインで体感
日鉄興和不動産は、JR「品川」駅近で建設が進む30階超のタワーマンション「リビオタワー品川」のマンションギャラリーで、スタイルポートの「ROOV.space」を導入した。マンション購入検討者は3D空間で、建物の内観だけでなく、外観や共用部、周辺エリアの移り変わりも確認できる。xR:クレーン事故の瞬間をVRで体験、安全意識の向上図る シンフォニア
シンフォニアは、古河ユニックと共同開発した「小型移動式クレーンVRトレーニング」のアップデートコンテンツとして、VR空間で自らの操縦による事故体験ができる「事故事例による危険体験」を公開した。作業の安全を確保するための適切な手順を学ぶとともに、事故の怖さを体感することで、作業者の意識改革を目指す。