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体重減少率からリスクを検知、建設現場向け熱中症対策プログラムを提供:安全衛生
ユーフォリアは、建設現場など暑熱環境下で働く作業員を対象とした「熱中症対策プログラム」の提供を開始した。スポーツ分野での知見を活かした新プログラムにより、熱中症リスクの早期検知と対策を支援する。
スポーツテック企業のユーフォリアは2025年4月15日、建設現場など暑熱環境下で働く作業員を対象とした「熱中症対策プログラム」の提供を開始したと発表した。
2025年6月に施行される労働安全衛生規則の改正により、企業の熱中症対策が義務化され、違反時には罰則も科される。ユーフォリアはスポーツ分野での知見を活かした新プログラム提供により、現場での熱中症リスクの早期検知と対策を支援する。
プログラムは、アスリートのコンディショニング管理で培ったノウハウを活用し、作業現場に取り入れやすくアレンジした。脱水の兆候を体重減少率から把握する方式を採用し、作業員の負担を最小限に抑えながら熱中症リスクを早期に検知できる。
プログラム導入時には熱中症対策に関するセミナーを実施。熱中症発生メカニズムの理解促進や予防のためのコンディション管理方法、発生時の正しい対処法などを指導する。導入後は1日3回の体重測定結果と体調データを専用アプリに入力。熱中症リスクが高いと判断された場合は、管理者向けダッシュボードにアラート情報を表示。作業員の体調変化に応じた休憩の指示や水分補給推奨などの具体的な対策を促す仕組みだ。
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