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建設現場に四足歩行ロボット「Spot」の導入促進、GMOと東北エンタープライズが協業:スマートメンテナンス
GMO AI&ロボティクス商事と東北エンタープライズは、プラントや建設現場向けに米Boston Dynamicsの四足歩行ロボット「Spot」を拡販する。Spotの活用により、点検作業や安全確認作業、点群データの測定などの自動化を推進する。
GMO AI&ロボティクス商事(GMO AIR)は2025年2月4日、東北エンタープライズと協業し、プラントや建設現場、生産現場向けに、米Boston Dynamicsの四足歩行ロボット「Spot」の導入を促進すると発表した。Spotを活用したルーティンワークの自動化などにより、技術者の高齢化や労働人口減少といった社会課題に対応する。
東北エンタープライズはBoston Dynamicsの正規パートナー企業として、国内でSpotの販売やアフターサポートを提供している。今回の協業により、東北エンタープライズの現場向け機材/技術のノウハウと、GMO AIRのネットワーク/セキュリティ技術を融合。プラントや工場、建設現場での点検作業や安全確認作業、点群データの測定などの自動化に向けてSpotを展開する。
Spotは標準搭載のカメラで周囲の障害物を認識しながら自律歩行する。背中に各種機材を搭載でき、人が立ち入りにくい場所でも遠隔でマニュアル操作による現場の状況の確認が可能だ。福島第一原子力発電所内でも、点群データ測定、ビデオ撮影、線量測定、ガレキサンプルの採取などに活用された。
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