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「中野サンプラザ」を国際航業がデジタルアーカイブ化 商用利用可の点群と3Dデータを公開:デジタルツイン(2/2 ページ)
東京都中野区は、「中野サンプラザ」をデジタルアーカイブとして残すべく、国際航業に委託して計測した3D点群データと点群をもとに作成した3Dモデルを公開した。建物内観はMatterportの360度カメラでも撮影し、Web上で誰でもヴァーチャル見学ができる。
3Dデータは中野サンプラザ外観、エントランス、コンサートホール、チャペル、レストランをレーザスキャナーなどで計測し、x、y、zの3D座標と色情報を持った点の集まりで構成する3D点群データをLAS形式で作成し、点群データをもとに3Dモデル(IFC、NWC、NWD、GLD形式)も出力した。
点群や3Dのデータは、東京都のオープンデータカタログサイトでダウンロードでき、閲覧には各拡張子に対応したソフトウェアが必要となる。
区では、オープンデータとして点群や3Dのデータを広く一般公開することで、学術研究やバーチャル空間など、利用者の自由な発想によるさまざまな利活用を期待している。
活用例としては既に、Geoloniaによる3D点群データと、国土交通省が提供する3D都市モデル「PLATEAU」の建築物モデル(LOD1)との重ね合わせがある。
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