NTTテクノクロス、GIS関連事業で2030年度に売上100億円へ ArcGISを活用:GIS
NTTテクノクロスは、GISプラットフォーム「ArcGIS」を展開するESRIジャパンと、ビジネスパートナー契約を締結した。NTTテクノクロスは2030年度にGIS関連事業で売上100億円を目指す。
NTTテクノクロスは2024年6月26日、地理空間情報システム(GIS)プラットフォーム「ArcGIS(アークジーアイエス)」を展開するESRIジャパンと、ビジネスパートナー契約を締結したと発表した。NTTテクノクロスは今後、GIS分野を含むG空間(地理空間)関連事業を強化し、2030年度にGIS関連事業で売上100億円を目指す。
GISは、位置や空間などの地理的な情報に統計データや管理台帳データなどを関連付け、相関関係や傾向を可視化、分析できる技術。道路管理や都市計画の現況把握、3D空間分析による設備運用や保全の効率化、環境保護/災害管理などで、管理業務のDXや戦略的な意思決定のツールとして活用されている。
ArcGISは、G空間情報を最大限に活用するためのプラットフォームで、豊富な地図データや各種アプリを提供している。さまざまな端末からアプリを利用して、共有された地図や情報にアクセスが可能だ。
これまでNTTテクノクロスでは、鉄道や建設、メンテナンスなどの領域を対象に、人やデバイスの位置情報管理、BIM/CIM、3D点群データ活用などのG空間分野に関して、システム開発や運用を行ってきた。
近年では屋内外の測位技術の高精度化、IoTデバイスや3Dなど多様なリアルタイムデータ活用技術の進化により、G空間技術を活用したデータ可視化、分析ニーズが高まっている。多彩な機能性と高い拡張性を持つArcGISを展開するESRIジャパンとのビジネスパートナー契約により、NTTテクノクロスは、GIS領域での事業拡大を目指す。これまで培ったG空間分野のシステム構築、運用の経験やノウハウを生かし、ArcGISを活用したGIS関連事業を展開していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- GIS:600種類以上のGISデータ実装 土地の可能性を地図で可視化する竹中工務店の「GISCOVERY」
竹中工務店は、独自に保有する建築や土地に関するデータと、有償/無償のデータを600種類以上統合したGISデータプラットフォーム「GISCOVERY」を構築した。GISCOVERY上には、3D都市モデルや防災計画、都市計画、緑地、人口動態、交通量など膨大なデータを整備し、土地選定や土地評価、建築提案に有効活用できる。 - PLATEAU:「PLATEAU」で3D都市モデルビュワーを改良、建物作図機能やGoogleストリートビュー連携を追加
国土交通省は、日本全国の都市のデジタルツイン実現を目指すプロジェクト「PLATEAU」の一環として、ブラウザベースのGISアプリ「PLATEAU VIEW」をバージョンアップした。ユーザーが任意の場所に好きな形状や高さの建物を作図する機能や、Googleストリートビューとの連携機能を追加した。 - 建設ICTで切り拓く、現場の安全衛生と生産性の向上(6):ICT活用で施工管理に変革の兆し 重責ある“5大管理”を効率化!【連載第6回】
連載第6回は、4大または5大管理と呼ばれる建設業の施工管理にフォーカス。施工管理を効率化する建設ICTツールとして、施工管理アプリや特殊カメラ、レベル4解禁後でも普及が進まないドローンなど、それぞれのメリットと現状の課題などを踏まえながら解説します。 - xR:都市計画がxRで実現!PLATEAU互換のWebデジタルツイン基盤「torinome」とは?
3D都市モデルのPLATEAU普及とともに、都市計画や建築計画の現場で3Dモデル活用が広がりつつある。ホロラボが開発したWebアプリケーション「torinome(トライノーム)」は、PLATEAUのオープンデータをベースに、GISや画像、動画、3Dモデルを重畳して、住民を含む関係者間で計画や業務内容を視覚的に共有して、スムーズな合意形成が図れる点が街づくりに関わるステークホルダーから注目を集めている。 - 電子ブックレット(BUILT):土木学会の最新論文にみるAI最新研究 “土木×AI”で起きる建設現場のパラダイムシフトVol.2
ウェブサイトに掲載した記事を印刷しても読みやすいPDF形式の「電子ブックレット」にまとめました。無料のBUILT読者会員に登録することで、ダウンロードすることができます。今回のブックレットは、これまでにBUILTで連載した土木学会による「土木工学×AI」の先端研究をまとめた第2弾です。 - ATC Japan 2023:「PLATEAU」は他の3D都市モデルに比べどこが革新的か?2023年度内に200都市が3D化
国交省主導で、全国の自治体が進めている都市を3Dモデル化する「Project PLATEAU」――。全国の130都市が用途地域や標高、建物の構造や規模などの属性情報を持って3D化されている。都市計画を筆頭に、災害の避難計画や被災範囲、生活者のデータドリブン、ゲーム背景など、多様な活用が既に始まっている。