600種類以上のGISデータ実装 土地の可能性を地図で可視化する竹中工務店の「GISCOVERY」:GIS
竹中工務店は、独自に保有する建築や土地に関するデータと、有償/無償のデータを600種類以上統合したGISデータプラットフォーム「GISCOVERY」を構築した。GISCOVERY上には、3D都市モデルや防災計画、都市計画、緑地、人口動態、交通量など膨大なデータを整備し、土地選定や土地評価、建築提案に有効活用できる。
竹中工務店は、自社の建物や土地に関する独自のデータと、膨大なオープンデータを地理情報システムのGISで統合し、施主の事業計画に必要な土地の選定から、評価、活用までのプラットフォームとなる「GISCOVERY(ジスカバリー)」を開発した。
今後は、「まちづくり総合エンジニアリング企業」として、GISプラットフォームを活用し、土地の潜在的な可能性を正確かつスピーディーに検討/立案することで顧客の事業計画をサポートしていく。
GISは、Geographic Information Systemの略で、位置に関する情報を持ったさまざまなデータ(空間データ)を総合的に管理し、視覚的に表示して重ね合わせ、高度な分析や評価、迅速な判断を可能にする技術。
「GISCOVERY」の土地を「探す」「評価する」「活用する」
GISCOVERYには、土地を「探す」「評価する」「活用する」の3つ課題に対するソリューションを備える。このうち、探すは、用途地域や公示地価といった一般的なデータに加え、駅/バス停などからの徒歩距離や周辺道路の人流、周辺施設のデータを地図上に重ね合わせ、土地探しに役立てる。さらに、敷地の面積や形状で絞り込めば、それぞれの事業計画に最適な候補地の提案も可能になる。
評価するは、竹中工務店が蓄積した膨大なデータの中から、評価指標とするデータを選定して、将来人口や賑わい、省エネ、緑地などの多角的な視点で土地を評価する。また、顧客自身が保有するデータを組み合わせて、独自分析を行うこともできる。
活用するは、周辺との人流や物流、日射や通風、眺望などから、土地が持つポテンシャルを最大限に生かす建築計画を立案する。また、環境や生物多様性に配慮した計画、カーボンニュートラルへの貢献や自然災害への対策など、周辺地域とのつながりを考慮した検討も行う。
GISCOVERY上では、竹中工務店独自のデータに加え、有償/無償の公開データを600種類以上網羅し、2Dまたは3Dマップ上で可視化している。
これまでは現地に赴き、情報収集をしながら、個人の経験や知識も踏まえて行っていた土地選定や土地評価の大幅な業務の軽減と効率化につながる。
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