テラドローンがクラウド解析サービスをアップデート、データ管理機能を強化:ドローン
Terra Droneは、自社開発のUAVレーザ「Terra Lidar」シリーズのクラウド解析サービス「Terra Cloud」について、データ管理の強化や点群ビュワーの拡張などのアップデートを行った。
Terra Droneは2024年5月21日、自社開発の国産UAVレーザ「Terra Lidar」シリーズのクラウド解析サービス「Terra Cloud」で、データ管理の強化や点群ビュワーの拡張などアップデートを行ったと発表した。
Terra Cloudは、飛行計画の作成から解析、点群納品まで一括で行える解析サービス。ストレージ機能に加え、クラウド上で3D点群データの編集や測定ができるビュワー機能などを備える。
今回のアップデートでは、従来、複雑だった飛行計画や点群データの確認フローのUIを改善して操作性を向上し、データ管理機能を強化した。測量に関する飛行計画や点群などのデータを一覧表示して、閲覧や削除、ダウンロードを可能にし、効率的な管理を実現する。
また、点群データのビュワーについて、背景を地図や航空写真に設定できるようにした。通常、点群データは3次元空間上で確認するが、背景を地図などに設定することで現場の状況を分かりやすく把握できる。調査、測量、設計、施工の業務連携がスムーズになり、現場作業を効率化するとともに、意思決定を迅速化する。
さらに、点群ビュワーを拡張して距離/面積計算や断面ビューを可能にし、具体的な解析が行えるようになった。外部の関係者とデータを容易に共有できる機能も追加して、横断的なプロジェクトの進行を実現する。また、以前は点群データの取り扱いには高スペックのPCが必要だったが、このアップデートによりWeb上で内容共有が可能になり、より多くのユーザーが簡単にデータを確認できる。
Terra Lidarシリーズや「Terra SLAM RTK」を利用しているユーザーは、アップデートした機能を全て利用できる。ドローン測量によるデータの収集から解析、納品までのワークフローを一元化し、大幅な時間短縮とコスト削減を実現する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ドローン:九州電力送配電の鉄塔点検にAIで器具を自動検出するドローン導入、テラドローン
テラドローンは、九州電力送配電の鉄塔点検に、AIで「碍子」を自動検出して撮影するドローン点検システムを導入した。 - ドローン:空飛ぶクルマの運航管理で、Terra DroneやJAXAなどが大阪府咲洲庁舎で実証
Terra Droneや三井物産、JAXAなどが参画するコンソーシアムが、空飛ぶクルマの運航管理を目指した実証実験を共同で実施した。さまざまな航空機の協調的な運航管理プラットフォームの構築に要する技術を検証している。 - Japan Drone2022:飛行距離2000km!テラ・ラボが災害対応の長距離無人機“空飛ぶイルカ”を開発中
気候変動の影響のためか、このところ日本各地で、大雨や台風などの自然災害が頻発するようになってきている。テラ・ラボのドローン「テラ・ドルフィン」(別名:“空飛ぶイルカ”)は、災害発生後に被災地の状況を迅速に把握するために開発された機体。 - ドローン:“グリーンレーザー”搭載のドローン橋梁点検、潜水士に代わり川底を調査、Terra Drone
Terra Droneは、ドローン搭載型のグリーンレーザーを用いて、橋梁点検の水中調査を実施した。潜水士に代わり、地上に居ながら川底を調査することが可能となり、安全確保と正確な測量が両立できる。 - Japan Drone2021:20時間飛び続ける大型機で広域災害を支援、福島に未来と希望をもたらすテラ・ラボのドローン事業
福島県南相馬市を中心に、災害支援の研究開発を進めるテラ・ラボ。「Japan Drone2021」の出展ブースでは、災害時の情報収集用大型ドローン3機(うち2機はモックアップ)と、後方支援する移動管制システムなどを披露した。展示パネルでは、2021年秋に竣工予定の「TERRA LABO Fukushima」の基本仕様を公開。復興支援として地域企業とともに産業集積を目指し、住民が未来と希望を持てる社会とまちづくりを進めている。