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月面探査機「YAOKI」を転用した天井裏点検ロボットをダイモンが開発、2024年内に販売ロボット

ダイモンは、天井裏点検ロボットの開発に着手した。月面探査機「YAOKI」を転用し、2024年内の開発完了を計画している。

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 アウディの四輪駆動システム「quattro(クワトロ)」の開発を手掛けたロボットクリエイター 中島紳一郎氏が率いるロボットベンチャー「ダイモン」は2024年2月13日、天井裏点検ロボットの開発に着手したと発表した。月面探査機「YAOKI(ヤオキ)」を天井裏点検ロボットに転用し、2024年内の開発完了を計画している。

車輪を弾性材の4輪に、立体把握センサーも搭載

天井裏点検ロボットのイメージ1
天井裏点検ロボットのイメージ1 出典:ダイモンプレスリリース

 ダイモンは、「月面探査事業」を主力事業とする一方で、「地上ロボット事業」への技術展開も進めている。月面探査車YAOKIは、月面開発の最前線で活躍するロボット。超小型、超軽量、高強度を兼ね備えた月面探査車(月面ローバー)で、コストを抑えて月面に送り込める。NASAの2026年9月に有人月面着陸を目指し、2028年までに月面基地の建設を開始するプロジェクト「アルテミス計画」で、YAOKIはモビリティシステム分野での貢献を目標としている。

 今回、地上点検ロボットの中でも、特に市場ニーズの高い天井裏点検ロボットを、YAOKIのシンプル、小型軽量、高い走破性の特徴を生かして開発するに至った。

 天井裏点検ロボットは、ビルの天井裏などの狭いスペースや危険箇所の点検を想定している。YAOKIを天井裏点検ロボットに改良するにあたり、2輪構造を4輪に、車輪材料を耐熱樹脂から弾性材などにカスタマズ。さらに月面砂地走行向けの車輪を点検に適した形状にする他、月面探査用カメラを広角カメラに変更、立体把握センサーも新たに搭載する。

 商品化後は、ビルのオーナーやメンテナンス会社、管理会社などに販売する。将来はマンションや公共施設ビル、配管などのインフラ設備などにも対応する他、配管や廃炉点検、被災地救済などへの用途展開も図っていく。

天井裏点検ロボットのイメージ
天井裏点検ロボットのイメージ 出典:ダイモンプレスリリース

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