ニュース
高砂熱学が新宿区の解体予定ビル2棟を消防訓練の場に提供:防災
高砂熱学工業は、東京都新宿区舟町にある解体予定のビル2棟を東京消防庁四谷消防署と四谷消防団に消防活動訓練の場として提供した。防火扉の切断やガラス窓、仕切り扉の破壊訓練、救助、放水訓練を実施した。
高砂熱学工業は、東京都新宿区舟町に所有する解体予定のビル「四谷三丁目ビル」と「石橋興業ビル」の2棟を、東京消防庁四谷消防署と四谷消防団に消防活動訓練の場として提供したと2024年2月に発表した。
実物件で、壁を壊して放水するなど実戦的訓練
今回の消防活動訓練は、2023年11月25日と、同年12月13〜15日の計4日間にわたり、四谷三丁目ビルと石橋興業ビルで実施した。四谷消防署員の50人、四谷消防団員の30人が参加している。
エンジンカッターを用いた防火扉の切断やガラス窓、仕切り扉の破壊訓練を実施。また、ビル内での火災発生を想定し、疑似煙が生じた中での救助、放水訓練を実施した。経験の浅い隊員に対して、現役を引退した隊員の知見を引き継ぐ機会にもなったという。
消防活動訓練に用いたビル2棟は、高砂熱学工業が2019年に取得した。2024年1月に解体した後、2019年に高砂熱学工業が新設した不動産開発部(現・不動産事業開発部)による新たな施設ブランド名「HERE(ヒアー)」となる計画だ。
各ビルの詳細は、四谷三丁目ビルの所在地が新宿区舟町6-5他で、SRC/S造の地上7階建て延べ床面積約1599平方メートル(483.86坪)。石橋興業ビルは、新宿区舟町6-12他で、RC造地上7階建て延べ床面積約782平方メートル(236.74坪)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 産業動向:日建設計と東大、地震後の建物の蓄積ダメージを正確に把握できるシステムを共同開発
日建設計と東大は、地震後の建物の蓄積ダメージを正確に把握できるシステムを共同開発した。仕上げに覆われた柱や梁のひずみの直接測定やダメージの蓄積度から安全性を正確判断し、建物の早期復旧を支援するとともに、安心な継続利用を実現する。 - “土木×AI”で起きる建設現場のパラダイムシフト(23):点群とAIを土木の設計や維持管理に応用する最新の技術動向【土木×AI第23回】
連載第23回は、土木領域の設計や施工、維持管理などで活用が広がっている「点群」にスポットを当てます。点群から形状を抽出する方法や施工前後の比較、深層学習を用いた「セマンティックセグメンテーション」で地物を分類する研究などを紹介します。 - プロジェクト:白金高輪エリアの1.6ha大規模再開発が始動、東急不や大成建設らで2028年度に完成
東急不動産、大成建設、三井不動産レジデンシャル、大成有楽不動産、日本郵政不動産は東京都港区白金一丁目の約1.6ヘクタールに及ぶ再開発事業で、東京都知事より権利変換計画の認可を受けた。 - xR:都市計画がxRで実現!PLATEAU互換のWebデジタルツイン基盤「torinome」とは?
3D都市モデルのPLATEAU普及とともに、都市計画や建築計画の現場で3Dモデル活用が広がりつつある。ホロラボが開発したWebアプリケーション「torinome(トライノーム)」は、PLATEAUのオープンデータをベースに、GISや画像、動画、3Dモデルを重畳して、住民を含む関係者間で計画や業務内容を視覚的に共有して、スムーズな合意形成が図れる点が街づくりに関わるステークホルダーから注目を集めている。 - BCP:能登半島地震を受け、地盤情報を網羅した「地盤安心マップ PRO」を1月末まで無料開放
地盤ネットは、令和6(2024)年能登半島地震の被害状況を踏まえ、今後の防災対策と意識向上を目的に、「地盤安心マップ PRO」のアカウントを期間限定で無料開放した。 - “土木×AI”で起きる建設現場のパラダイムシフト(22):ChatGPTの新機能「GPT-4V」など、言語と画像のマルチモーダルAIを土木に用いるアイデア【土木×AI第22回】
連載第22回は、文字だけでなく、画像入力や音声出力も可能になったChatGPTの新機能「GPT-4V」や先立つこと2021年に登場した「CLIP」など、言語と画像のマルチモーダルなAIを土木の実業務に活用するアイデアを紹介します。