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建設現場での残業規制の意識調査「40代以上の54.4%が“歓迎しない”と回答」:2024年問題(2/2 ページ)
ウィルオブ・コンストラクションは、2024年問題として知られる建設業の残業規制に関する意識調査の結果を発表した。調査結果では、20〜30代の8割強が規制を歓迎するとした一方、40代以上の54.4%が歓迎しないと回答している。
残業規制を歓迎する理由は、「余暇(自分の時間)が増える」が78.7%で最も多く、次いで「休息の時間が増える」が52.8%。
残業規制を歓迎しない理由は、「給与(残業代)が減る」が31.6%で最多。その次に「仕事が終わらず、サービス残業が増える」が30.0%、「工期・納期が間に合わなくなる」が22.0%となっている。残業代が減ることによる給与の目減りが一番の懸念材料だとが判明した。20〜30代は、特にサービス残業増加への懸念を挙げ、残業規制が適用されても業務量が減るわけではないため、サービス残業の発生や納期遅れの不安を感じていることが分かる。
「建設業界で働く社員の残業規制に関する意識調査」
集計期間:2023年9月25日〜10月6日
調査対象:建設現場で勤務する10〜60代の技術社員
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
有効回答:490人
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