三菱地所がスマートホームサービスの常設型体験施設をオープン:スマートホーム(2/2 ページ)
三菱地所は都内に、自社開発スマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」の常設型体験施設「playground(プレイグラウンド)大手町」をオープンした。
5つのスペースでスマートホームを体験
playground大手町の展示面積は56.11平方メートルで、対応デバイス約50点を展示する。生活環境ごとに5つのスペースを用意し、HOMETACTの導入でスマート化した生活の体験と、導入決定後の機器の選定、設計反映に向けた検討まで行えるようにした。
「Living space」には照明やカーテン、エアコン、給湯リモコンなどの住設機器と、入居者が持ち込むロボット掃除機、Wi-Fiオーディオスピーカーなども含めたリビング/ダイニングを、「Bedroom space」には寝室を再現。また、「Smartlock space」ではHOMETACTで連携できるスマートロックや顔認証デバイスを、「HOMETACT Device space」ではその他の連携可能な幅広い機器を、実機で展示する。
さらに、「HOMETACT Energy Window space」では、三菱地所とスタートアップのmui Labが共同発表した新たなエネルギーマネジメント体験「HOMETACT Energy Window」を紹介する。
新たなエネルギーマネジメント体験「HOMETACT Energy Window」
HOMETACT Energy Windowは、2023年11月29日からHOMETACTで提供を開始した新たなサービスだ。アプリから家庭内の電気、ガス、水道の使用量、太陽光発電の発電量といったエネルギーの状況をまとめて確認できる。天気予報のように「エネルギーの窓」を見る新たな習慣によって、暮らしとエネルギーの関係を考えるきっかけを提案するものだとしている。
デザインには「カーム・テクノロジー」(生活に溶け込む情報技術)の理念を応用した「カームUI」のアプローチを取り入れ、暮らしとエネルギーの状況を直感的に理解、判断できるUIを採用した。その特徴の1つが、電気使用量の目標に対する進捗を、窓のようなモチーフで表現したことだ。電気の使用量が目標達成ペースであれば、窓から見える風景は緑が濃く、森に動物たちが集まってくる。電気使用量が多く、目標を上回りそうであれば、動物はいなくなり、森の緑も水墨画のような淡い色に変化する。日常的に確認しやすく、家族ともコミュニケーションを取りやすいデザインにしたという。
橘氏は「HOMETACTのような、高い頻度でユーザーに接する場所で分かりやすい情報発信をしていくことが、節電や省エネ促進には必要だ」と話した。
HOMETACT Energy Windowは、ZEH対応のHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)機能を踏襲しながら、暮らしに調和する価値あるHEMSを目指し、アップデートを続けて行く。
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