写真でみる「麻布台ヒルズ」 高さ日本一、次世代の“ヒルズ”の全貌を見に行った:都市機能が集積するコンパクトシティー誕生(5/5 ページ)
1989年に市街地再開発事業として開発がスタートした麻布台ヒルズがついに開業。オフィス、住宅、ホテル、商業施設、文化施設、予防医療センター、インターナショナルスクールなど、多様な都市機能を複合したコンパクトシティーを形成することで、東京の国際力強化に貢献する。
街全体でアートを感じられる空間に
麻布台ヒルズの文化施設の面積は9300平方メートルで、街全体がミュージアムとして機能するように計画されている。
文化配信の中核を担う麻布台ヒルズギャラリー(ガーデンプラザA-MB階)は、開館記念として「オラファー・エリアソン展」を開催。
ガーデンプラザA-B1階には、2021年3月1日にウェブサイトを公開した「集英社マンガアートヘリテージ」のリアルギャラリーがオープン。2023年11月24日〜2024年2月29日の日程で、尾田栄一郎「ONE PIECE/Regenesis」と久保帯人「BLEACH/The Millennium」の2つの展示が行われる
森ビルデジタルアートミュージアム(ガーデンプラザB/C)には、お台場で人気を博した「エプソン チームラボボーダレス」が2024年2月に移転。今後は、新作や日本未発表の作品も展示する予定だ。
中央広場や森JPタワーには、パブリックアートとして、オラファー・エリアソン氏、奈良美智氏、曽根裕氏、ジャンワン氏の作品を展示している。
暮らしに欠かせない医療・教育機能も集積
麻布台ヒルズには、衣食住だけでなく、医療や教育の機能も備えられている。タワープラザ内には、一般診療を行うクリニックや歯科、薬局、鍼灸院を備える。森JPタワー5〜6階には、信濃町から「慶應義塾大学予防医療センター」が移転し、人間ドックフロアとメンバーシップフロアの2フロア合計3900平方メートルの施設で、未来の予防医療を追究する。
なお、森ビルと慶應義塾大学は、2021年4月にウェルネス・ウェルビーイングを実現できる社会を目指して、「ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座」を開講している。
森JPタワーのタワープラザと反対側には、都内最大級の生徒数を誇るインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン・東京」が移転開校。校舎面積は1万5000平方メートル。地上7階、地下1階(屋上庭園を含む)で構成された建物には、2面のグラウンド、体育館、プール、アウトドアスペースなどが確保されており、英国式の教育カリキュラムを学ぶ。
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