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点群データを詳細度別にRevitモデル作成、野原グループが既存建物をBIM化する「Scan to BIM」開始:BIM(2/2 ページ)
野原グループは、販売代理をしている米Matterportの360度カメラなどで取得した点群データを、必要な詳細度に応じてBIMモデル化するサービスを本格始動した。
レベル1の撮影からBIMモデル化までで約33万円
BIMモデリングは、野原グループとエヌ・アンド・アイ・システムズのBIMセンターが担う。BIM化の流れとしては、野原グループへ問合せ後、打ち合わせでBIMモデルの要件定義決定、現地での顧客または野原グループによるVR撮影/3D測量と3Dモデル自動生成、BIMモデリング、BIMモデルの納品となる。
BIMモデルの詳細度LODは、顧客との打ち合わせで決め、モデリングに使用するBIMファミリやテンプレート、Revitのバージョン指定が可能だ。作成したBIMモデルは、高画質な3Dウォークスルーに加え、新築/既存を問わず、計画〜施工〜FM(ファシリティマネジメント)の建設プロセス全体でBIM活用による効率化が見込める。
参考価格としては、データ取得を野原グループに依頼する場合で、レベル1(構造躯体、間仕切り壁、建具)は、VR撮影/3D測量からモデリング納品までの標準納期約5日で、33万円。レベル2(レベル1にマテリアル壁・床、設備を追加)は約7日で、44万円。レベル3(レベル2に什器を追加)は約9日で、約55万円(全て税込み、顧客が点群データを取得する場合は通常よりも安価な料金が設定されている)。
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