YKK APがエクステリア施工技術研修所「DO SPACE 九州」を開設 建材店や販工店の多能工化を支援:産業動向
YKK APは、エクステリア業界の施工技能者の不足を解決すべく、約1億円を投じ、YKK AP九州製造所内にエクステリアの施工技術を習得する研修所「DO SPACE 九州」をオープンした。
YKK APは、エクステリア施工技術研修所「DO SPACE 九州」を2023年9月15日に、熊本県八代市新港町の九州製造所内に開設した。
実現場を再現した研修スペースで実践的な施工技術を習得
住宅の玄関まわり、庭まわりなど、住まいを豊かにするエクステリアへの関心が高まる一方、エクステリア施工技能者の不足や多様化する商品に対する施工品質への要求は一段と高まっている。そこでYKK APは、施工技能者の育成や施工技能の伝承、高水準な品質を担保するための研修カリキュラムを開発し、実行するエクステリア施工技術研修所「DO SPACE」を運営している。
今回、「DO SPACE 上尾」(埼玉県上尾市)、「DO SPACE 四国」(香川県綾歌郡宇多津町)に続き、主に九州エリアを対象とした「DO SPACE 九州」をオープン。施設規模は340平方メートルで、主な実技研修商品はカーポート、テラス囲い/テラス屋根、デッキ、バルコニー、ハンドレール、玄関スクリーン、フェンスの計7アイテム。
既存のDO SPACEのカリキュラム開発で得た知見やノウハウを展開し、窓まわりの施工が中心でエクステリアの施工実績が少ない建材流通店やエクステリア販工店などの多能工化を支援する。さらに、九州エリアの特性を反映した研修カリキュラムの提供など、DO SPACEならではの取り組みを進める。対応目標件数は2023年9月〜2024年3月の期間で、研修回数46回、対象者数130人。施設利用は、YKK AP担当営業を通じた予約制(土日祝休館)。
DO SPACE 九州が所在する九州製造所は、エクステリア商品製造の主要拠点で、敷地内にはエクステリア商品の屋外展示施設「九州エクステリアパーク」を併設。DO SPACE 九州の開設で、エクステリア商品の製造から、施工、完成品までを包括した一体的な事業紹介や商品提案が可能になる。
エクステリア商品の施工が初めての技能者や経験が浅い技能者が学びやすいように、実技スペースの横には、施工が完了した完成品を設置し、現物を確認しながら実技研修ができる環境としている。
今後、首都圏や四国、九州エリア以外でも同様の施設展開を進め、施工技能者の育成や施工技能の伝承を推進し、エクステリア業界の課題解決やユーザー満足度の向上に貢献していく。
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