“ダイソー”の南関東エリア物流拠点が平塚で竣工 自動積み込みロボなど導入:ロジスティクス
大創産業が、神奈川県平塚市で計画していた南関東エリアの物流ネットワーク拠点となる「大創産業 神奈川RDC」が竣工した。
100円ショップの「DAISO」を全国で3758店運営する大創産業は2023年7月7日、神奈川県平塚市堤町に「大創産業 神奈川RDC(リージョナル・ディストリビューション・センター)」を開設し、同年8月下旬から出荷を開始する。
物流の省人化につながる大型マテハン機器を導入
神奈川RDCは、大創産業が運営する国内9カ所目のRDC。施設規模はRC造地上4階建て、延べ床面積は5万3169.48平方メートル。近年のロジスティクスで課題だった出荷キャパシティー拡大や作業負荷の軽減などを解決する、南関東エリアの物流ネットワーク拠点として、東京都や神奈川県などのDAISO約400店舗へ商品を供給する。
主な導入設備は、自動入出庫に対応する最新の大型マテリアルハンドリング機器(ロボットパレタイザー、オートカートンカッターなど)で、物流の高効率化や省人化につなげる。ロボットパレタイザーは、入庫した最大1時間に600ケースの商品を自動でパレットに積み、倉庫へ格納するロボット。オートカートンカッターは、後工程のピッキングがスムーズに運ぶように、カートン上面を自動カットする機器のこと。
施設のBCP対策では、非常用発電機と瞬停補助装置による完全無停電対策をはじめ、避電器による落雷被害防止、水害に備えた設計、サーマルカメラによる火災リスク対策などを整えている。さらに、大地震時に備え、震度5以上で免震になる厚さ3ミリの「ミューソレーター」をフレックス自動倉庫とサーバルームに設置している。
「大創産業 神奈川 RDC」の概要
大創産業 神奈川 RDCの所在地は、神奈川県平塚市堤町3-11で、圏央道の寒川南インターチェンジや東名の厚木インターチェンジから10キロ前後の位置にある。建物構造と規模は、鉄骨造地上4階建て、敷地面積は2万7145.74平方メートルで、延べ床面積は5万3169.48平方メートル。トラックバースは入荷13台、出荷30台を備える。工期は2021年8月15日に着工し、2023年7月6日に竣工した。出荷開始は2023年8月下旬の予定。
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