戸田建設がロボットフレンドリー施設推進機構の設立に参画、EVとロボットを連携:ロボット
戸田建設は、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)の設立に参画した。今後は新社屋ビルが完成以降、人とロボットがエレベーターで共生するロボットフレンドリー環境を整備する。
戸田建設は2023年2月10日、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)の設立に参画したと発表した。RFA(Robot Friendly Asset Promotion Association)とは、多様なタイプの施設で「ロボットの導入」と「ロボットフレンドリーな環境構築」を支援するため、2022年9月に発足した。
エレベーター内に安定したWi-Fi電波環境を構築する「ウェーブガイドLANシステム」
搬送や掃除、警備などの機能をもつサービスロボットが円滑に活動するためには、エレベーターや扉をヒトと共同して利用することが求められる。しかし、WIFI電波が届かないエレベーター内では、サービスロボットを制御することができないことから、ヒトと同乗するにはさまざまなリスクが伴う。そのため、ロボットフレンドリー環境の構築にはエレベーター機器の内部へ安定したWi-Fi電波を届ける必要があった。
戸田建設が開発した技術「ウェーブガイドLANシステム」は、エレベーター内に安定したWi-Fi電波環境を構築。これにより、サービスロボットはエレベーター内でもWIFI電波を通じて制御されるため、人と安全に同乗できる。建物全体でシームレスなWi-Fi環境を整えることで、場所や時間を問わずロボットとヒトの共存が可能となり、ロボットフレンドリー環境のさまざまな可能性が広がる。
今後はRFAの参画企業として活動を進め、2024年秋に完成予定の新社屋ビルが完成以降、継続的に新しいロボットフレンドリー環境を整備。メンテナンス業務の活用だけではなく、ロボットとヒトの新しい共存スタイルの実現を目指す。また、各種ロボットを取り扱う会社とのパートナーシップも見据えている。
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