住まいのスマートホーム機器を一手に操作 三菱地所が提案する新しい暮らし方:第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−(2/2 ページ)
スマートロック、スマートスピーカー、スマート照明。いまや身近になりつつあるスマートホーム機器。三菱地所の総合スマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」は「簡単に・利便性高く・安心して」の観点から、スマートホーム機器のある生活をさらに快適にものに変えるサービスだ。
次に狙うのは省エネに貢献するサービス
アプリ導入にあたっての設定サービスでは、「HOMETACTを導入したマンションに入居する際は、入居前にスマートホーム機器のアプリとHOMETACTとの連携をパートナースタッフが行う。入居者は、アプリにログインするだけで、すぐにサービスを利用できる」(担当者)。また、ロボット掃除機など、マンション設備でないスマートホーム機器を住まい手が持ち込んでも、入居者自身でHOMETACTアプリのアカウントと連携すれば、まとめて管理できる。
さらにHOMETACTサービス利用後のアフターフォローも充実。スマートホーム機器を始めて使用するユーザー向けに、利用中の相談事に答えるコールセンターや駆(か)けつけサービスなどのサポート体制が用意されている。
担当者は「メーカーフリー、導入時の設定支援、導入後のサポート体制の3つをワンパックで提供できるのが強み」と力強く語る。
HOMETACTは、2021年10月末にサービス提供を開始し、これまでに三菱地所レジデンスが開発する高品質賃貸マンション「ザ・パークハビオ」シリーズ4棟への導入実績がある。「現在、外部のデベロッパーの物件への導入も決まりつつある」(担当者)。
もちろんHOMETACTは、戸建て住宅でも利用可能だ。担当者は、集合住宅からサービス提供を始めた理由を「集合住宅から導入したほうが、サービス普及が早まると判断したから」としたうえで、「最近は、ハウスビルダーやリフォーム会社からの問い合わせも増えている」と戸建てでのサービス普及に手応えを口にする。
サービス開始から約1年。着実に使用実績を拡大しつつあるHOMETACTが、次に狙うのは省エネルギーへの貢献だ。担当者は、「脱炭素の課題に向き合うため、省エネルギーに関する追加機能を現在開発している。使用しているエネルギーをグラフで見える化をはじめ、木のアイコンの大きさで利用状況のエコ度を感覚的に理解できる表示、節電豆知識の掲示など、住まい手の意識が省エネに向くきっかけをつくりたい」との目標を掲げた。
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