NECファシリティーズが建屋・環境設備診断などの“電気主任技術者”業務のアウトソーシングサービスを拡充:産業動向
NECファシリティーズは、既存の電気主任技術者業務アウトソーシングサービスに、電気設備診断と修繕計画立案、建屋や環境設備などの電気以外のインフラ設備診断を追加した。新サービスは、年間5社以上の新規開拓を目標に展開する。
NECファシリティーズは2022年12月15日、自家用電気工作物を設置しているユーザー向け電気主任技術者業務アウトソーシングサービスに、新しく無償の電気設備診断と修繕計画立案、建屋や環境設備などの電気以外のインフラ設備診断を加え、同日から茨城県北部と千葉県北部の北関東エリアを対象に提供を開始したと発表した。
電気設備、建屋、環境設備をカバーし、工場施設の資産価値向上を支援
電気供給に必要な発電所、変電所、屋内配線、受電設備といった自家用電気工作物がある事業場では、電気主任技術者が中心となり、受変電設備や配電設備、発電機といった電気事業法で定められた電気設備の日常点検、定期的なメンテナンスや修繕などの計画を立案し、実行管理している。
しかし近年、高齢化などによって電気主任技術者の資格を保有する人材が不足し、設備の維持管理が十分にできないという問題が深刻化しつつある。
電気主任技術者は電気事業法では原則、設置者の組織内から選任されるが、有資格者がいない場合には外部委託承認制度を利用して電気設備の保安管理業務を外部委託することが可能だ。電力業界などでは受託サービスを提供していることもあり、その需要が年々高まっている。
このような環境のなかで、NECファシリティーズには経験豊富な施設管理技術者も在籍。そのため、今回は電気保安法人として電気主任技術者業務の受託だけではなく、建設・施設管理技術者による建屋、環境設備等の診断から必要な修繕、更新計画などの提案を行い、ユーザーに代わって施設資産価値の向上に必要なサービスを提供することになった。
新しく提供するサービスでは、月次/年次の点検や電気設備の新設や更新の助言、工事の保安監督、各種届け出などの従来の電気主任技術者業務に、無償で電気設備の診断と修繕計画立案を付加。また建屋の状態や環境設備、インフラ設備の状態を広範囲に確認するウォークスルー診断を行い、その診断結果からユーザーに修繕計画か更新かの提案を必要に応じて行う。
NECファシリティーズは、サービスをまず北関東エリアのユーザーに提供した後、年間5社以上の新規開拓を目標に展開する見込みだ。
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