ニュース
浸水頻度図「水害リスクマップ」のポータルサイト開設、国交省:国土強靭化
国土交通省は、防災まちづくりや企業立地の参考となることを目的とした「水害リスクマップ(浸水頻度図)」を作成し、ポータルサイトを開設した。今回公表した水害リスクマップは、発生頻度は小さいものの浸水範囲が広い大規模な洪水などさまざまな規模の多段階の浸水想定図を重ね合わせたもので、全国の国管理河川の水害リスクマップと多段階の浸水想定図をまとめて確認できる。
国土交通省は2022年12月14日、防災まちづくりや企業立地の参考となることを目的とした「水害リスクマップ(浸水頻度図)」を作成し、ポータルサイトを開設した。
多様な規模の浸水想定図を重ね合わせ、水害リスクを可視化
国交省ではこれまでに、住民の避難などを目的として洪水ハザードマップの基となる、想定最大規模の洪水を対象とした洪水浸水想定区域図を作成し、公表してきた。
今回公表した水害リスクマップ(浸水頻度図)は、発生頻度は小さいものの浸水範囲が広い大規模な洪水や、浸水範囲は狭いものの発生頻度が高い小規模な洪水など、年超過確率1/10、1/30、1/50、1/100、1/150または1/200といった多様な規模の浸水想定図を重ね合わせたものだ。
開設したポータルサイトでは、全国の国管理河川の水害リスクマップと多段階の浸水想定図をまとめて確認することができる。
なお、公表した図は国が管理する河川からの氾濫による浸水のみを対象としており、一定の条件下でのシミュレーション結果であるため、雨の降り方や内水も含めた浸水形態によっては実際の浸水状況と異なる場合がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- FMにBIMを活用する(その1)「国土交通省 建築BIM推進会議から考える」
本連載は、「建築関係者のためのFM入門」と題し、日本ファシリティマネジメント協会 専務理事 成田一郎氏が、ファシリティマネジメントに関して多角的な視点から、建築関係者に向けてFMの現在地と未来について明らかにしていく。今回は、FMにBIMを活用するをテーマに、国交省「建築BIM推進会議」の動向から考察した。 - 道路行政ニーズを実現するためFS研究・短期研究を2件採択、国土交通省
国道交通省は、新道路技術会議において、道路行政ニーズを実現するためのFS(フィージビリティスタディ)研究・短期研究として2件を採択した。 - 国内初、大林組が3Dプリンタで国土交通大臣認定を取得した構造形式の建屋開発に着手
大林組は、東京都清瀬市の大林組技術研究所内で、セメント系の材料を使用し3Dプリンタにより、国内初の建築基準法に基づく国土交通大臣の認定を取得した構造形式を用いた「(仮称)3Dプリンタ実証棟」の建設を進めている。今後は、顧客の多様なニーズに応えるデジタルファブリケーション技術の1つとして、複雑なデザインや強度・耐久性を備えた構造物を実現できるセメント系材料を使用した3Dプリンタ建設の研究を進め、実用化を目指す。 - 2019年度は全主要建材の伸長を予測、国土交通省
国土交通省は、建設資材の安定的な確保と業界の円滑な事業の促進を目的に、1976年から「建設資材需要連絡会合同会議」を継続的に開き、建材動向の情報共有を進めている。 - 簡易型河川監視カメラ画像のWeb提供を開始、国土交通省
2019年(令和元年度)から全国で簡易型河川監視カメラの設置を進めている国土交通省は、同カメラでリアルタイム撮影した静止画像を、専用サイト「川の水位情報」で提供を開始した。より多くの地点でリアリティーのある河川状況を伝えることで、豪雨時などにおける住民の適切な避難判断を促すことが目的。 - インフラ分野のDXを実現するアクションプランを策定、国土交通省
国土交通省は、インフラ分野のデジタル・トランスフォーメーションの取り組みを横断的に推進するために、個別施策の目指す姿と工程などをまとめた「インフラ分野のDXアクションプラン」を策定した。インフラ分野のDXアクションプランでは、インフラでDXを実現するために、国土交通省が所管する各分野の施策を洗い出し、インフラ分野のDXを達成する取り組みと実現する「具体的な工程(2025年度まで)」や「利用者目線で使える事項」をまとめた。