ニュース
バイオディーゼル燃料の建設機械への利用を実証実験で検証、戸田建設ら:導入事例
戸田建設は、高純度バイオディーゼル燃料事業者連合会や未来樹、アクティオとともに、作業所の温室効果ガス排出削減対策として、バイオディーゼル燃料を軽油に30%混合した燃料(B30燃料)を建設機械に利用する実証実験を行っている。
戸田建設は、高純度バイオディーゼル燃料事業者連合会や未来樹、アクティオとともに、作業所の温室効果ガス排出削減対策として、バイオディーゼル燃料を軽油に30%混合した燃料(B30燃料)を建設機械に利用する実証実験を行っていることを2022年12月27日に発表した。
バイオディーゼル燃料を軽油に30%混合したB30燃料を使用
バイオディーゼル燃料は、天ぷら油などの植物性廃食用油を原料としているため、バイオディーゼル燃料100%(B100燃料)を利用すれば排出するCO2はゼロとカウントされる。しかし、建設機械メーカーは、B100燃料の利用を想定しておらず、機械保証の範囲外となっており、B100燃料を建機に活用することは浸透していない。
そこで、戸田建設などは、バイオディーゼル燃料を軽油に30%混合したB30燃料を建機に利用する実証実験を行い、エンジンに与える影響を検証し、建機でのバイオディーゼル燃料の普及促進を目指す。
今回の実証実験では、戸田建設 九州支店が熊本県菊池郡菊陽町で開発を進める「スポーツクラブ ルネサンス 光の森24(仮称)新築工事作業所」で、2023年1月末〜2月末(約1カ月間)にわたり、鉄骨・スタッド溶接用発電機にB30燃料を利用する。B30燃料の利用量は約2000リットルで、高純度バイオディーゼル燃料事業者連合会が推奨するバイオディーゼル燃料「ReESEL」を使う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 全国の現場に主燃料として「GTL燃料」を導入、東急建設
東急建設は、同社の直接事業活動を対象に、国際的イニシアチブSBT(Science Based Target)に認定されている温室効果ガスの排出量を、2018年度と比較して、2030年に30%削減し、2050年に100%カットを目標に掲げている。この目標を達成するために、全国の現場で、「GTL(Gas to Liquids)燃料」の導入に踏み切った。 - 大成建設が国内初の燃料電池の導入実証、地域のエネルギーを最適化
大成建設は横浜市戸塚区にある同社の技術センターに、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を導入する。燃料電池が生み出す電力と熱をセンター内の複数の建物に供給する。同時に複数の建物のエネルギーを一括管理できる新しいEMSを開発・導入し、エリア内の電力需給の最適化を図る。この取り組みで得られたデータと知見を活用し、建物への大型燃料電池の導入拡大に生かす方針だ。 - 1990年度比“CO2半減”の環境目標を2年前倒しで達成、西松建設
西松建設は、「中期経営計画2017」で掲げた、2020年度までにCO2を1990年度と比較して半減する目標を2年早く達成させた。 - キャタピラージャパンが新型油圧ショベルを開発、従来機比で燃料消費量を最大10%削減
キャタピラージャパンは、従来機「349」と比べて、燃料消費量を最大10%削減し、メンテナンスコストを最大35%減らした油圧ショベル「Cat 345 GC」を開発した。