千葉県八千代市で延べ16.1万m2の物流施設が竣工、プロロジス:リテール&ロジスティクス
プロロジスは、千葉県八千代市で開発を進めていた物流施設「プロロジスパーク八千代1」の竣工式を2022年11月4日に開催した。
プロロジスは、千葉県八千代市で開発を進めていた物流施設「プロロジスパーク八千代1」が竣工したことを2022年11月4日に発表した。
国道16号から約2キロのエリアに位置
開発地は、首都圏物流の大動脈である国道16号から約2キロと近く、東京都市圏の消費地と関東広域へ配送しやすい。自動車で20分圏内には20万人以上が居住し、周辺には複数の住宅街がある。
さらに、京成本線「勝田台」駅と東葉高速鉄道「東葉勝田台」駅からバスで15分とアクセスしやすく、周囲は近年、都心通勤者のベッドタウンとして鉄道網が発達しているエリアとなっており、通勤利便性が良好で、雇用を確保しやすい。
なお、大成建設による宅地開発事業地「八千代もえぎ野」に造成された「もえぎ野複合業務地区」に位置している。もえぎ野複合業務地区は、未来を見据えたまちづくりを目指して商業・産業用地として開発された地区で、隣接地におけるバス操車場の整備に伴い、通勤利便性が向上する見通しだ。
近辺では、八千代東部給食センターが稼働を開始しただけでなく、商業施設の建設も決定しており、地域のにぎわい創出が期待されている。
プロロジスパーク八千代1は、RC造(柱RC造)地上5階建てで、八千代市内で初となる、ダブルランプウェイを備えた物流施設で、上り下り専用のランプウェイにより一方通行のトラック動線を確保し、各階のトラックバースに45フィートコンテナセミトレーラーと21メートルフルトレーラーがアクセス可能。
ワンフロアの賃貸面積は、基準階が約2万6000平方メートルで、1階は約2万8000平方メートルを用意し、大規模な自動化設備を導入しやすい仕様となっている他、入居企業の業種・用途に合わせて分割にも対応し、最小区画は約2780.17平方メートル。
倉庫では、各階のトラックバース間口で11メートルスパンを採用し、4トントラックであれば、1スパンに3台の着車を実現しているだけでなく、基準階の有効高さは5.5メートルで、床荷重は1平方メートル当たり1.5トンとした。1階では、倉庫両面にバースを設置し、1平方メートル当たり床荷重を2.0トンとして、飲料や食品流通、冷凍冷蔵庫の仕様に応じている。
共有部として、最上階にカフェテリアと休憩スペースを完備した。カフェテリアには、24時間営業の売店が開業予定で、併設の厨房で調理した弁当を提供している。ちなみに、無料Wi-Fiと有線放送も導入予定で、休憩スペースだけでなく、テレワークに適したテーブル席や打ち合せブース、貸会議室も併設し、ドライバー用の休憩室も整備した。
BCP対策に関して、千葉エリアの災害対応拠点施設として位置付けられており、災害発生時には周辺で運営されている物流施設の稼働継続を支援する。具体的には、非常用発電機の燃料オイルタンクを地下に設け、停電時には防災センターや入居企業の事務所エリアなどへ最大約7日分の電力供給が行えるようにしている。
加えて、緊急地震速報や衛星電話の導入だけでなく、井水浄化設備を備え、断水時にもトイレ用水を確保し、事業継続をサポートする。
環境配慮に関して、共用部に人感センサー付きLED照明を採用し、倉庫内には、通常のLED照明比で電力使用量を半減する高天井用センサー付きインテリジェントLED照明を完備した。
屋根面には、FIT(固定価格買取制度)用の太陽光パネルを配置し、自家消費用太陽光パネルの搭載も計画中で、施設内と入居企業のESG推進に貢献するとともに、余剰電力が生じた場合には自己託送により、他施設へのグリーン電力供給も可能。
また、将来増加する電気自動車用の充電設備に応じ、施設の消費電力や水の使用量をリアルタイムにモニタリングできる「プロロジススマートボックス」を設けた。プロロジススマートボックスは、気温や湿度、雨量、風速、地震といった気象・環境データも得られ、気候や環境変動に対応いた施設運営を後押しする。
こういった取り組みにより、プロロジスパーク八千代1は、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」の「Aランク」と建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高位「5スター」を取得予定であるとともに、ZEBとする見込みだ。
プロロジスパーク八千代1の概要
プロロジスパーク八千代1は、RC造(柱RC造)地上5階建てで、延べ床面積は16万1219.36平方メートル。所在地は千葉県八千代市保品1809番1で、敷地面積は6万9315.20平方メートル。着工は2021年4月で、竣工は2022年10月。
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