2021年度の国内屋根材市場規模は前年度比106.9%の9433万m2、矢野経済研究所調べ:産業動向
矢野経済研究所は、屋根材のメーカーや販売会社、業界団体を対象に、国内住宅用断熱材市場の動向について調査したレポートを発表した。調査結果によれば、2021年度の国内屋根材市場規模は前年度比106.9%の9433万9000平方メートルとなった。
矢野経済研究所は、屋根材のメーカーや販売会社、関連業界団体などを2022年7〜9月にリサーチし、素材別の製品動向、参入企業動向、将来の展望を2022年10月21日に発表した。
2022年度の国内屋根材市場規模は前年度比107.0%の1億92万平方メートル
調査結果によれば、2021年度の国内屋根材市場規模は前年度比106.9%の9433万9000平方メートルとなった。さらに、国土交通省の「建築着工統計」によれば、新設住宅着工戸数の増加や倉庫を中心とする建築需要のアップしていることから、市場は拡大したとみられる。
なお、屋根材市場では、倉庫と新設住宅の着工で使用する金属屋根が多くのシェアを占めていることから、今後も倉庫と新設住宅の着工に連動して推移する見込みだ。
2021年度の屋根材市場における素材別シェアは、金属が63.2%で、セメント系瓦は15.0%、粘土瓦は13.4%、シングル材は5.6%、石粒付金属は2.9%となった。
2022年度の国内屋根材市場規模は、前年度比107.0%の1億92万平方メートルと予測している。さらに、新設住宅着工戸数は、建築工事費の上昇による価格アップから、消費者の持家需要減退が影響して、横ばいから微減で推移する。
一方、カバー工法(既存屋根材の上に新規屋根材をかぶせる施工方法)による屋根のリフォーム需要は、屋根材メーカー各社の訴求もあって好調を維持している。また、EC(電子商取引)市場の拡大を背景とした物流倉庫の新設需要が増えているため、金属屋根材の需要増加が市場をけん引し、市場全体は拡大する見通しだ。
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