愛媛県内子町で地元産材を活用した木造バイオマス発電所が稼働を開始:プロジェクト
内藤鋼業やサイプレス・スナダヤ、竹中工務店、三洋貿易、大日本コンサルタントで構成される内子龍王バイオマスエネルギーは、愛媛県内子町で開発を進めていた「内子龍王バイオマス発電所」の開所式を開いた。その後、近隣住民を対象とした施設見学会を開催し、設置された設備などを披露した。
内藤鋼業やサイプレス・スナダヤ、竹中工務店、三洋貿易、大日本コンサルタントで構成される内子龍王バイオマスエネルギーは、愛媛県内子町で開発を進めていた「内子龍王バイオマス発電所」が竣工し、2022年10月13日に稼働を開始した。
年間約3600トンの間伐未利用材を用いた木質ペレットを燃焼として使用
今回の事業は、内子町森林組合に出材される原木で生じる年間約3600トンの間伐未利用材により製造された木質ペレットを燃料にして330キロワット(kW)の発電を行い、発電時に発生する熱を隣接する内子町龍王公園内の宿泊施設「オーベルジュ内子」と「フィットネスクラブRyuow」の2施設へ供給する。
また、内子龍王バイオマス発電所の建設にあたっては、「内子町龍王地区の木質バイオマス熱電併給に関する基本協定書」を締結した内子町から各種支援を受けるとともに、地元企業を中心としたさまざまな企業から資金を調達した。
なお、内子龍王バイオマスエネルギーは、内子龍王バイオマス発電所の発電建屋を、地元産材を活用した木造建築とすることで、地域連携型木質バイオマス発電事業の先導モデルとなることを目標に掲げた。
内子龍王バイオマス発電所の概要
内子龍王バイオマス発電所は、木造で、延べ床面積は181平方メートル。所在地は愛媛県喜多郡内子町内子1365番地で、敷地面積は797平方メートル。出力は電気が330kWで、熱は520kW。営業運転開始は2022年10月。
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