光ケーブルで高速データ伝送と長時間飛行が可能なエアロセンスの映像伝送ドローン、現場の常時監視に有効:Japan Drone2022(2/2 ページ)
エアロセンスは、ドローンによる測量や点検、防災といった幅広い分野で各種サービスを展開している。最新のドローンソリューションでは、長時間飛行と高速データ伝送が可能な有線給電ドローンを用いた「映像遠隔伝送ソリューション」を積極提案している。有線給電ドローンであれば、遠隔操作している複数の建機が稼働する建設現場を上空から長時間にわたり俯瞰で捉え、それぞれのマシンの距離や周辺状況をリアルタイム映像で把握できるようになる。
工事現場では、重機の安全な遠隔操作に貢献
地上を俯瞰して見た映像は、建設分野でも利用可能だ。遠隔で操作する重機の周辺をモニタリングするのに活用できる。
昨今は、建設現場でも生産性向上の追求や省人化などの目的で、離れた場所にある建機を遠隔で操作する研究開発が増えている。建機には、現場の状況を映すカメラが搭載されているが、通常は建機作業の対象を中心に撮影している。また、建機の周囲に人が近づくとアラートを発する安全装置も建機メーカーから提供されているが、現実には離れた場所にいるオペレーターにリアルタイムで即座に伝達するのは難しい。
その点、工事現場の上空にドローンが常時監視していれば、こうした問題は改善される。オペレーターは、建機に取り付けられたカメラやセンサーに加え、現場の広い範囲を俯瞰できるドローン映像を見ながらリモート操作が実現し、ストレスなく安全を確保した作業環境が整う。
長時間の飛行は、災害現場でも活用が見込め、特に大雨による土砂崩れでは、災害発生後にも被害が拡大することが多々あるため、上空からの経過観察などに有用だ。
有線ドローンは、電力の供給や映像データの受信だけに限らず、ドローン操作もケーブルを介して行える。
土砂崩れなどの災害現場では、多数のドローンが上空を飛ぶ。そのため、互いの電波が干渉してドローンの操縦不能に陥ることも起こるという。しかし、有線ドローンであれば、現場の電波状況に左右されず安定的な飛行を維持しつつ、鮮明な映像をリアルタイムに長時間送信できる。
ほかの出品物では、高精度の測量やスピーディーな点検や調査などに貢献するソリューションを紹介した。
最大50キロの飛行距離を実現した固定翼タイプのVTOL(Vertical Take-Off and Landing:垂直離着陸機)機「AEROBO wing」は、山奥など人が容易に行けない場所の調査用。災害が起きた後、山奥にある砂防ダムの調査をはじめ、計測や点検などにも使える。AEROBO wingは、標準でLTE通信モジュールを装備。山奥ではLTEの基地局は山頂付近に設置されることが多く、上空での電波環境は逆に良いことが多く、LTE機能が有効活用できるとのことだ。LTEが使えない現場でも、2.4GHz長距離通信で、最大1.5キロの距離で映像信号を確認しながら安全に飛行する。
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