大阪府茨木市で延べ16.1万m2の物流施設が着工、東急不動産:リテール&ロジスティクス
東急不動産は、大阪府茨木市で開発を進めていた物流施設「LOGI'Q南茨木」が2022年6月1日に着工したことを公表した。LOGI'Q南茨木では、現在、全体の25%に相当する3万3057.85平方メートルで小売系企業の入居が確定しており、残り9万9173.554平方メートルの入居テナントを募集している。
東急不動産は、リニューアルした物流施設ブランド「LOGI'Q(ロジック)」シリーズのフラグシップ物件として、大阪府茨木市で開発を進めていた物流施設「LOGI'Q南茨木」が2022年6月1日に着工したことを同年8月31日に発表した。
JR京都線「千里丘」駅から徒歩9分の場所に位置
同社はこれまで、「Deliver future and smiles.」のブランドコンセプトを掲げ、LOGI'Qシリーズを展開してきた。一方、国内では、新型コロナウイルスのパンデミックや急激なデジタル化の加速、脱炭素社会の進展、生活スタイルの多様化などで物流施設へのニーズが変化している。こういった状況を踏まえ、東急不動産はLOGI'Qシリーズのブランドリニューアルを行った。
リニューアルしたLOGI'Qシリーズでは、「NEXT GREEN LOGISTICS」をブランドコンセプトに掲げ、環境に優しい次世代の物流施設を開発する。
新たなLOGI'QシリーズのフラグシップとなるLOGI'Q南茨木の開発地は、名神高速道路「吹田インターチェンジ(IC)」から約2.0キロの場所にあり、近畿自動車道「摂津北IC」から約3.0キロのエリアに位置し、関西全域への即日配送に対応する。加えて、JR京都線「千里丘」駅から徒歩9分と電車でのアクセス性にも優れ、倉庫内で勤務する人材を確保しやすい。
LOGI'Q南茨木は、S造地上4階建てのダブルランプ型で、1階部分には冷凍冷蔵将来対応区画と低床倉庫区画を設置する他、2階の全区画には少量危険物庫将来対応区画を用意することで、多様な物流ニーズに応える。
4階の西側倉庫区画には、真夏や真冬でも快適に業務を行いやすいように作業用空調を基本設備として搭載し、テナントの雇用確保や初期投資の低減に貢献する。施設内の2箇所にはカフェテリアを設ける。4階西側区画の一部には、民間デベロッパーでは日本で初めて「ローカル5G」のR&D区画を備え、一部の区画には入居後速やかにローカル5Gを導入可能なインフラを整備する。
さらに、入居企業で働くアルバイトも含めた全ての従業員向けに、東急不動産独自の福利厚生サービス「Worker's Garden」を提供する。Worker's Gardenは、使用することで、東急不動産が運営する商業施設や宿泊施設を優待利用できる。
環境配慮に関して、LOGI'Q南茨木では、LOGI'Qシリーズでは初めて、「CASBEE」の最高ランク「Sランク」を取得するだけでなく、「ZEB認証」の最高ランク「ZEB」と「BELS」の最高ランク「5スター」を得る見込みだ。
また、環境負荷軽減サービスとしてテナント向けに再エネ発電所由来の電力「ReENE グリーンエネルギー」を提供することで、テナント企業や荷主企業の脱炭素への取り組みを後押しするとともに、屋根上太陽光発電によるグリーン電力の施設内利用を実現することで、電気使用料の安定にも役立てる。
LOGI'Q南茨木の概要
LOGI'Q南茨木は、S造地上4階建てで、延べ床面積は16万1538.67平方メートル。所在地は大阪府茨木市蔵垣内1丁目53番で、敷地面積は6万4509.91平方メートル。トラックバースは336台分で、駐車場は普通自動車は255台分、トラック待機場は21台分、バイク置き場は42台分、駐輪場は156台分。
用途地域は工業地域で、主要用途は倉庫(倉庫業を営む倉庫)。設計・施工は西松建設が担当し、着工は2022年6月1日で、竣工は2024年1月を予定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 延べ5.1万m2以上の物流施設「DPL草加」を着工、大和ハウス
大和ハウス工業はマルチテナント型物流施設の開発を進めている。2019年12月1日、埼玉県草加市で、マルチテナント型物流施設「DPL草加(仮称)」を着工した。 - 愛知県弥富市で延べ25万m2の物流施設を開発、Hines
Hinesは、愛知県弥富市で、既存の物流施設を取得したとともに、物流施設「弥富ディストリビューションセンター」の開発を進めている。さらに、現在、新規開発の設計と許認可申請を推進し、起工式の開催は2022年3月を予定している。また、今回のプロジェクトはHinesにとって日本初となる物流施設の取得と開発であり、アジア太平洋地域ではこの1年間で5件目となる物流施設への投資となる。 - ヒューリックが物流施設の開発事業を始動、第1弾は江戸川区で延べ1.9万m2の物流施設
ヒューリックは、物流施設開発事業の第1弾として、東京都江戸川区で「ヒューリックロジスティクス葛西」の開発に着手した。ヒューリックロジスティクス葛西の開発プロジェクトは、東京都江戸川区で同社が保有するオフィスビル「ヒューリック葛西臨海ビル」の未利用容積(約100%分)を活用した増築として行う。 - 神奈川県で延べ2.6万m2の物流施設が着工、中央日本土地建物が物流施設開発事業へ参入
中央日本土地建物グループは、子会社の中央日本土地建物が神奈川県厚木市上依知3031で開発を進めていた物流施設「LOGIWITH厚木」が2022年5月に着工したことを公表した。同社は、LOGIWITH厚木の開発を皮切りに、物流施設開発事業へ本格的に参入する。