千葉県習志野市で延べ2万m2の物流施設が竣工し満床で稼働、東京建物:リテール&ロジスティクス
東京建物は、千葉県習志野市で開発を進める物流施設「T-LOGI習志野II」が2022年6月30日に竣工したことを公表した。T-LOGI習志野IIは、国内メーリングサービスや物流サービス、人材サービス会社大手のアドレス通商と信濃運輸が入居し、満床で稼働する。
東京建物は、千葉県習志野市で開発を進める物流施設「T-LOGI習志野II」が2022年6月30日に竣工したことを同年8月10日に発表した。
JR京葉線「新習志野」駅から徒歩圏内
開発地は、東関東自動車道「谷津船橋インターチェンジ(IC)」から約1.9キロの場所にあり、首都高速湾岸線を利用した都心向け配送だけでなく、東関東自動車道と京葉道路を用いた広域配送にも使える。さらに、関東有数の物流集積地である千葉県習志野市茜浜エリアの中で、最も駅に近い場所に位置し、JR京葉線「新習志野」駅が徒歩圏内にあり、雇用を確保しやすい。
T-LOGI習志野IIの敷地内には、トラック車路を十分に設け、トラックの周回が可能な建物の配置と両面バースを採用することで、習志野市茜浜エリア特有の通過型荷物に対応している。
建物は、RC/S造地上4階建てで、1階倉庫区画内の壁をできる限り最小限に抑えることで、従業員の視認性を高め、倉庫内業務の作業性を良好にした。今回の施設は、以前から緑化率が比較的高かった土地の特性を生かすため、エントランス全体を緑化し、従業員にとって居心地が良いと感じられるデザインに仕上げた他、事務所内には大型窓を採用することで、採光を確保し、従業員にとって快適な空間に仕上げた。
倉庫区画内では、アイリスオーヤマの人感センサー付照明「ライコネックス」を導入している。ライコネックスは、スイッチの位置に左右されず、人を感知して倉庫内の照明を点灯と消灯させられるため、利便性が高まるだけでなく、作業頻度の高いエリアと低いエリアで照度と点灯時間を柔軟に変えられるため、省エネルギーを達成する。
環境配慮に関して、舗装面積2068平方メートルの外構アスファルトには、廃棄されたPETボトルの約4万500本から生成されたアスファルト改質剤を添加した日本道路製の「スーパーPETアスコン」を導入した。スーパーPETアスコンは、従来の半たわみ舗装とアスファルト舗装に比べ、耐久性とドライバー区画線の視認性に優れる。
屋上には、太陽光パネルを設置し、発電した再生可能エネルギーを施設内で自家消費する仕組みを採用した。加えて、施設内で消費しきれない余剰電力については、一般送配電事業者の送配電網を使用し、東京建物が所有する施設に「自己託送」の仕組みを利用して送電することで、再生可能エネルギーを余すことなく活用している。
こういった自家発電と自家消費の仕組みにより、建物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高ランクである「ZEB」認証と「CASBEE」でAランクを取得した。
T-LOGI習志野IIの概要
T-LOGI習志野IIは、RC/S造地上4階建てで、延べ床面積は約2万1374平方メートル。所在地は千葉県習志野市茜浜三丁目4-3で、敷地面積は約9609平方メートル。設計・施工はフジタが担当し、竣工は2022年6月末を予定している。
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