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新しい働き方・舟運を実現する延べ約55万m2の複合施設を東京・芝浦で開発、野村不動産再開発(4/4 ページ)

野村不動産と東日本旅客鉄道は、国家戦略特別区域計画の特定事業として推進している複合施設開発計画「芝浦プロジェクト」の詳細を2022年5月23日に発表した。

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重要電気設備を地上4階以上に配置

 BCP対応については、地震対策として、ツインタワーは振動エネルギーを吸収する「オイルダンパー」「摩擦ダンパー」「粘性壁」を設置することで制振構造とし、基礎の工事では高層建物の重量を強固な支持地盤で支える直接基礎工法を適用するだけでなく、S棟のオフィスとホテルをつなぐ34階には免振層を設け、高層階が地震で生じる振動へのカウンターバランスの役割を果たし、建物全体の振動エネルギーを抑える。


地震対策のイメージ 提供:野村不動産

 さらに、コージェネレーションシステムと非常用発電機を建物内に設け、停電時でも10日間にわたり貸室内に電源供給を行えるようにし、停電とガスの断絶が発生した際でも72時間の電源供給を実現する。


停電対策のイメージ 提供:野村不動産

 加えて、建物に近接する水辺に水門や防潮堤があるため、港区の津波ハザードマップで開発地は浸水エリア対象外となっているが、水害対策として、地震による防潮堤の損傷や敷地の液状化を踏まえ、十分な高さの防潮板を施設内に設け、建物への水の侵入を防止し、重要電気設備を地上4階(海抜23メートル)以上に配置し故障を防ぐ。

 感染症対策では、高性能の空調設備を取り付け、国内における感染症の拡大時に、通常時の2倍となる外気取り入れられるようにし、エントランスのフラッパーゲートから貸室までの動線で非接触化を達成するために最新の設備を導入する。


感染症対策のイメージ 提供:野村不動産

非接触化のイメージ 提供:野村不動産

芝浦一丁目プロジェクトの概要

 芝浦一丁目プロジェクトは、S棟やN棟、敷地の開発から成り、N棟は地下3階/地上43階建てで、N棟は地下3階/地上45階建て。S棟とN棟の総延べ床面積は約55万平方メートルで、高さは約235平方メートル。

 所在地は東京都港区芝浦一丁目1番1号で、敷地面積は4万7000平方メートル。設計は、槇総合計画事務所、清水建設、オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン、日建設計が担い、S棟の施工は清水建設が担当し、N棟の施工は未定。S棟の着工は2021年10月で、竣工は2025年2月。N棟の着工は2027年度で、竣工は2030年度を予定している。


芝浦一丁目プロジェクトの位置図(左)やS棟とN棟のイメージ(右) 提供:野村不動産

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