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エントランスから専有部までタッチレスで移動可能な複合施設が着工、NTT都市開発プロジェクト

NTT都市開発は、大阪府大阪市中央区の御堂筋淡路町敷地で開発を進める延べ約4.2万m2の複合施設「アーバンネット御堂筋ビル」が2021年7月に着工したことを発表した。

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 NTT都市開発は2021年7月26日、大阪府大阪市中央区の御堂筋淡路町敷地で開発を進める複合施設「アーバンネット御堂筋ビル」の概要を発表した。

BELSで最高ランクの「5スター」を取得

 計画地は、淀屋橋〜本町エリアの中心に位置しており、大阪のメインストリートである御堂筋に面している。

 アーバンネット御堂筋ビルは、地下2階/地上21階/塔屋1階建てで、大阪市が2019年3月に策定した「御堂筋将来ビジョン」の内容を踏まえて、低層部には、賑(にぎ)わい創出に役立つ店舗と多目的ホールを配置する。

 中〜高層部には、テナント専用ラウンジや屋上テラスなどの共用スペースを備えた基準階面積約1322平方メートルの賃貸オフィスを備える。地下には自走式の駐車場(平置きは41台、2段式は46台)や車寄せを設置する。


アーバンネット御堂筋ビルの計画建物外観パース(左)と所在地 出典:NTT都市開発プレスリリース

 共用スペースとしては、afterコロナで新たなオフィス価値を提供するため、テナント専用のリフレッシュラウンジや屋上テラス、貸会議室を設ける。こういった施設により、館内で働く従業員のWell-Being(身体的、精神的、社会的な健康、幸福)やABWをサポートし、生産性を高め、専有部の効率化とコスト削減を図る。さらに、人の健康・快適性に配慮した国際的な建物・室内環境評価システム「WELL認証※1」の取得を目指す。

※1 WELL認証:「人間の健康・快適性」に配慮した建物・室内環境を評価する国際認証システムで、「空気」「水」「食物」「光」「運動」「温熱環境」「音」「材料」「こころ」「コミュニティー」のコンセプトで評価される

 また、新型コロナウイルス感染症対策として、スマートフォンと連携するエレベーター行先階指定システムを導入し、エントランスからテナントの専有部までタッチレスで移動できる環境を構築する。加えて、ビル内施設の空気環境や混雑状況をリアルタイムに見える化し、密集の回避や利便性アップにつなげる。

 BCP対策に関して、建物内には、最大72時間給電可能な非常用発電設備を完備し、2回線受電方式を採用することで、停電時にも電気を使えるようにする。防災センターと主電気室を地上階に設置することで浸水による水害リスクを下げる。

 環境配慮については、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の評価で、最高ランク「5スター」およびオフィス部分の評価で「ZEB Ready※2」認証を取得している。建築物の環境性能を総合的に評価する「CASBEE大阪みらい※3」の最高ランクとなる「Sランク」も獲得した。

※2 ZEB Ready:(年間のエネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物)を見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、標準的な建築物と比べて一次エネルギー消費量の50%削減を実現した建築物を指す

※3 CASBEE大阪みらい:CASBEE(建築環境総合性能評価システム)に基づき、大阪市の地域特性を考慮し策定した「建築物総合環境評価基準」により建築物の環境性能を総合的(省エネルギー・省資源・リサイクル性能や、室内環境の快適性・建築物の長寿命化・景観への配慮等)に評価する制度

アーバンネット御堂筋ビルの概要

 アーバンネット御堂筋ビルは、コンクリート充填鋼管構造のS造(一部SRC・RC造)地下2階/地上21階/塔屋1階建て、高さは100メートルで、延べ床面積は約4万2362平方メートル。所在地は大阪市中央区淡路町4丁目30番2(地番)で、敷地面積は約2770平方メートル。用途は事務所、店舗、集会場、駐車場。アクセスは、Osaka Metro御堂筋線「淀屋橋」駅から徒歩4分で、同線「本町」駅から徒歩3分。基本設計はNTTファシリティーズが、実施設計・施工は鹿島建設がそれぞれ担当し、着工は2021年7月で、竣工は2023年12月を予定している。

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