ライフデザイン・カバヤ、建設DXに向けBIM活用プロジェクトを本格始動:BIM
ライフデザイン・カバヤでは、2021年度より建設DXに向けたBIM導入・活用のプロジェクトを本格始動している。2024年度までのBIM体制の確立を目指し、まずはCLT建築及び非住宅での導入に注力、BIM導入・活用を通じて建設生産効率の向上による働き方改革を推進する。
ライフデザイン・カバヤでは、2021年度から建設DXに向けたBIM導入・活用のプロジェクトを本格始動している。現在、実案件で試行していたBIMによるモデリングが完了し、次のステップである本工事に向けた取り組みへ舵を切った。BIM導入・活用を通じて、建設生産効率の向上による働き方改革を推進する。
同社は、2024年度3月期までに、「BIMの導入」にとどまらず「BIMの活用」を目的とし、CLT造を筆頭に、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造による非住宅案件全てをBIMで完結できる体制の確立を目指している。まずは、オリジナルCLT工法「LC‐core(エルシーコア)構法」でのBIM導入に着手し、同社での体制の基盤を構築した。その後、他構造の非住宅へ展開する計画だ。
また、同社が運営する、CLTを用いたフランチャイズネットワーク本部「日本CLT技術研究所」として、CLT建築における次世代型建設プロセスを構築し、加盟店へ展開する役割を果たすとともに、全国に向けさらなるCLT建築の普及を促進する。
2021年4月には、全社員がBIMついての概論講習を受講し、2021年8月31日には、同プロジェクトのプロジェクトマネジメントを務めるペーパレススタジオジャパンとの調印式を行った。
現在、日本CLT技術研究所の加盟店である近藤建設協力のもと、実案件の店舗を活用してBIM導入を進めている。同案件は、BIMによる意匠や構造を含む建物の設計が完了し、引き続きBIMを活用して、施工に向けた詳細設計に移行している。
BIMの活用により、3Dシミュレーションによる施工の不具合やロスを事前に発見し、コスト削減や工期短縮を実現することがBIMの大きな特徴だ。一般戸建て住宅においても導入を模索しているという。
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