営業担当者の代役を担うAIアバターを開発:不動産テック
東急リバブルとウェルヴィルは、営業担当者の代役を担うAIアバターを開発したと発表した。顧客と会話しながら、新築マンション販売における各種物件説明を担うことが可能となっている。
東急リバブルとウェルヴィルは2022年4月4日、営業担当者の代役を担うAI(人工知能)アバターを開発したと発表した。顧客と会話しながら、新築マンション販売における各種物件説明を担うことが可能となっている。
同アバターは、ウェルヴィルが開発した対話エンジン(LIFE TALK ENGINE)を採用した。さらに、東急リバブルの新築マンション販売に関する知見を組み合わせており、交通や周辺環境、構造および設備仕様、間取り、物件情報などに関する説明が可能となっている。
また、顧客の質問や要望にも対応する。顧客は説明の途中でも、ペットの飼育や住宅ローン控除についてなどさまざまな質問が可能で、アバターは実際の営業担当者と同様に回答する。顧客から要望が多い事項に関する説明や、頻繁に寄せられる質問をベースにした約300通りのQ&Aを対話エンジンに組み込んだ。
アバターによる接客内容や顧客からの要望、質問項目は、テキスト出力されて営業担当者が引き継ぐ。アバター接客の際も、個別性が高い相談や質問に対しては営業担当者への質問を促したり、営業担当者を呼び出したりといったことが可能となっている。
東急リバブルは、2022年度より自社物件の「ルジェンテ」シリーズの販売に同アバターを導入する。また、同社が受託販売する物件にも順次拡大するほか、販売拠点の受付業務としての活用も計画している。
ウェルヴィルは、今後物件紹介から契約後のフォローまでを担う顧客専属アバターを開発するほか、アバター間の連携による新たなサービスも検討する。さらに、顧客の会話内容をコンピュータが処理可能なデータに変換し、マーケティングやサービスの拡張に用いる。
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