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耐震性の高い新たな木質座屈拘束ブレース、熊谷組と住友林業耐震

熊谷組と住友林業は、2017年の業務・資本提携後、8分野で分科会を立ち上げ協業してきた。2021年には中大規模木造建築ブランド「with TREE」を立ち上げ木造化・木質化を推進している。さらに、両社の研究開発分科会は「KS木質座屈拘束ブレース」を開発した。

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 熊谷組は、住友林業と共同で、木質材料によって座屈※1を拘束した鋼製ブレース「KS木質座屈拘束ブレース」を共同開発したことを2022年3月23日に発表した。

※1 座屈:細長い部材がある圧縮力を受けた際に急に湾曲すること。

従来の座屈拘束ブレースと同等以上の耐震性能

 両社は、脱炭素社会の実現に向け建物の木造化と木質化に注力している。とくに、中大規模木造建築の受注を拡大するため、木質部材に関連する研究や技術開発に力を注いできた。こういった取り組みの一環として、熊谷組が持つ中高層建物の耐震構造技術と、住友林業の木質系材料に関する多くの知見や技術を融合して、KS木質座屈拘束ブレースを開発した。

 KS木質座屈拘束ブレースは、LVLと合板を組み合わせた木質の座屈拘束材を用いて鋼製の芯材を補強し、圧縮時にも耐力を損なうことなく安定的な変形性能を発揮するため、従来の座屈拘束ブレースと同等以上の耐震性能を実現した。


「KS木質座屈拘束ブレース」(左)と建物の架構骨組に組み込まれた「KS木質座屈拘束ブレース」(右) 出典:熊谷組プレスリリース

 また、建物に用いる鋼製の耐震ブレースは地震時に優れた性能を発揮するが、限度を超える圧縮力が作用すると座屈現象が起こり大きく変形してしまうという欠点を克服する。なお、従来の技術ではコンクリート製や鋼製の座屈拘束材で座屈を抑える。

 既に、両社は、2022年3月に日本ERIの構造性能評価を取得した。今後は、共同開発した部材を、オフィス、商業施設、集合住宅、宿泊施設や生産・物流施設などの多様なS造や中大規模木造建築にも導入していく。

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