LIXILが熱流出を80%カットする高性能窓を発売、今ある窓を1日で取り換え可能:製品動向
LIXILは、住居の改修に対応する窓「リプラス 高断熱汎用枠」とリフォーム玄関ドア「リシェント玄関ドア3 高断熱仕様 ハイグレードモデル」を全国で販売開始した。
LIXILは、住居に設置された窓を1日でトリプルガラスの高性能ハイブリッド窓にリフォーム可能な窓「リプラス 高断熱汎用枠」とリフォーム玄関ドア「リシェント玄関ドア3 高断熱仕様 ハイグレードモデル」を2022年1月6日に全国で同時発売した。
サーマルブレーク構造を高断熱汎用枠のアタッチ枠部と新設サッシ部に採用
環境省は、2050年にカーボンニュートラルを達成するために、2013年度と比較して住宅を含む家庭部門のCO2削減目標を66%と設定し、住宅の高性能化による省エネルギー化を重要施策の1つと位置付けている。
とくに、住まいの中でも、窓や玄関ドアなどの開口部から流出する熱は全体の約6割を占め、開口部を高性能化することはCO2削減に大きく貢献するとされている。しかしながら、現在の省エネ基準に満たない住宅は、国内における家の約90%に達し、既存住宅の高性能化は喫緊の課題となっている。
そこで、LIXILは、開口部を高性能化するリフォーム商品として、リプラス 高断熱汎用枠とリシェント玄関ドア3 高断熱仕様 ハイグレードモデルを発売した。リプラス 高断熱汎用枠は、住宅の窓を1日で、新築レベルの高性能なトリプルガラスのハイブリッド窓(熱貫流率1.23ワット パー 平方メートル ケルビン)に交換することができ、1枚ガラスの窓に比べて、トリプルガラスの窓は熱流出を約80%も抑えられ、省エネで快適な暮らしの構築で役立つ。
さらに、室外側と室内側にあるアルミ形材を分離させ、熱を伝えにくいブリッジ材(樹脂部材)でつなぐ、サーマルブレーク構造を高断熱汎用枠のアタッチ枠部と新設サッシ部に採用し、住まいの断熱性能を高める。加えて、専用設定している新設サッシは、アルミと樹脂のハイブリッド窓で、樹脂窓と同等の断熱性能を誇る他、室内側と室外側にLow-Eガラスを採用し、中空層には熱伝導率の低いクリプトンガス/アルゴンガスを封入している。
リシェント玄関ドア3 高断熱仕様 ハイグレードモデルは、扉厚60ミリを確保し、内部に高性能断熱材を充填することで、断熱性能(熱貫流率1.44ワット パー 平方メートル ケルビン)を実現し、1日で取り付け工事が完了する。
参考価格は、リプラス 高断熱汎用枠は、サイズが1650(幅)×1100(高さ)ミリで、引違い窓2枚やアルゴンガス入りのLow-Eトリプルガラスなどで構成され、網戸が無い場合、25万2900円〜。リシェント玄関ドア3 高断熱仕様 ハイグレードモデルは、943(幅)×2356(高さ)ミリの片開きで、アルミ色、手動キー、75タイプの外額縁、大サイズの内額縁、一般仕様(室内アルミ)のハンドルセット、DNキー用シリンダーで構成する場合、45万6000円〜。両製品ともに消費税と搬入・工事費等は別途必要。
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