トヨタが導入した高性能後付け窓ユニット「Tropos」、室内に入る熱を47%削減:ENEX2020
デバイスは、施設のエネルギー効率を高められるとともに、既設の窓に後付けで装着可能な窓ユニット「Tropos」を拡販している。
デバイスは、「ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展」(会期:2020年1月29〜31日、東京ビッグサイト)に出展し、後付け窓ユニット「Tropos」をアピールした。
冷房消費電力を25%カット
Troposは、Low-Eガラスと20ミリの空気層で構成された高性能複層ガラスを搭載しており、優れた断熱性を備え、既に設置されている窓の外側に取り付けて使用する。Low-E複層ガラスが断熱性能を有しているため、既設窓の表面温度を下げられ、日射による窓際の温度上昇抑制にも役立つ。
デバイスの担当者は、「トヨタ自動車本社工場の事務3号館に、Troposを導入し、現在、実証試験を進めている。夏季測定では、窓から室内に入る熱を47%削減し、冷房消費電力を25%カットした。在室者が、窓からの自然光や眺望を優先して、ブラインドを開けられるようになり、オフィスが明るくなったとも聞いている」と語った。
さらに、「Troposは2012年にリリースした製品だが、2019年初旬に組み立て方をリニューアルしている。従来は、4辺のアルミ製窓枠に取り付けて出荷していた。最新モデルでは、上下のアルミ製窓枠で直接支持し、特許技術によって開閉機能を持たせることで、一般的な引き違い窓で必要だった縦と横の框(かまち)が不要だ。上下のアルミ枠のみでガラスを支えるため、納期の短縮やアルミ使用量半減も実現した。また、大きなサイズの窓にも対応しながら、フレームはシンプルに仕上げられる」と付け加えた。
Tropos1ユニットのサイズは最大2000(幅)×3000(高さ)ミリで、対象施設の窓に合わせて、ユニットをつなげて配置する。カバーフレームの最小見付寸法は縦23×横20ミリ。
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