木造中層新築賃貸マンションが稲城市で竣工、完成後1カ月以内にほぼ満床のワケとは?:プロジェクト(3/3 ページ)
三井ホームは、東京都稲城市百村で、「稲城プロジェクト」として開発を進めていた新築木造賃貸マンション「MOCXION INAGI」が2021年11月に完成したことを発表した。MOCXION INAGIに設置された各部屋の賃貸価格は、東京都調布市の賃貸マンション価格と同水準に設定されており、東京都稲城市の賃貸マンション価格より約30%高いが、遮音性やデザイン性、高級感を評価され、2021年12月8日時点で、全住戸の9割で入居の申し込みを受けている。
直上の歩行や飛び跳ねの音を遮音
509号室の直下にある4階の410号室では、Muteの性能を披露するデモンストレーションが行われただけでなく、太田氏が木造の賃貸集合物件がマンションとして入居者募集が可能になった経緯を説明した。
デモンストレーションでは、509号室にいる三井ホームのスタッフがジャンプや歩行といった動きをとり、その振動と音が直下の410号室に伝わるかを検証。その結果、509号室いるスタッフの行動による音や振動が410号室にほとんど伝わらないことが判明した。
太田氏は、「これまで木造の賃貸集合物件は、アパートとしてしか募集できなかったが、プレハブ建築協会と大手の不動産Webサイト運営会社が、マンションの定義を見直し、首都圏不動産公正取引協議会の了承を得て、2021年12月6日に、指定の条件を満たせば、木造の賃貸集合物件をマンションとして入居者募集が可能になった」と触れた。
410号室の間取りは2LDKで、リビングダイニングキッチン、浴室、洗面所、クローゼット、収納、トイレ、2部屋の洋室などから成る。
1階にある101号室の間取りは3LDKで、リビングダイニングキッチン、浴室、洗面所、クローゼット、収納、トイレ、3部屋の洋室などで構成されている。太田氏は、「リビングダイニングキッチンにはテレワークスペースも設けている。テレワークスペースの隣にあるキッチンのカウンターは食事もとれるように仕上げているため、さまざまな生活のシーンで役立つ。寝室として使用する洋室にはプロジェクター付きの照明を採用し、横になりながら映画などを楽しめる環境を構築した」と述べた。
MOCXION INAGIの概要
MOCXION INAGIは、木造(一部RC造)5階建てで、延べ床面積は3738.30平方メートル。所在地は東京都稲城市百村1625−1で、敷地面積は1499.20平方メートル。総戸数は51戸(モデルルームとクオリティーラボを含む)で、専有面積は50.82〜68.08平方メートル。
無料駐輪場(68台分)や有料のバイク置き場(6台分)や駐車場(17台分)を備えている。アクセスは京王相模原線「稲城」駅から徒歩3分の立地。竣工は2021年11月で、入居開始は同年12月20日。
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