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木造中層新築賃貸マンションが稲城市で竣工、完成後1カ月以内にほぼ満床のワケとは?プロジェクト(2/3 ページ)

三井ホームは、東京都稲城市百村で、「稲城プロジェクト」として開発を進めていた新築木造賃貸マンション「MOCXION INAGI」が2021年11月に完成したことを発表した。MOCXION INAGIに設置された各部屋の賃貸価格は、東京都調布市の賃貸マンション価格と同水準に設定されており、東京都稲城市の賃貸マンション価格より約30%高いが、遮音性やデザイン性、高級感を評価され、2021年12月8日時点で、全住戸の9割で入居の申し込みを受けている。

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騒音性のチェック

 510号室の寝室と隣接する509号室の部屋では、テレビを用いて大音量の映像を流し、510号室に配置された寝室の防音性を確かめられるようにしている他、MOCXION INAGIの遮音性に貢献している新仕様の界壁や屋根に使用された木製の断熱構造材「ダブルシールドパネル(DSP)」、高遮音床「Mute(ミュート)」を展示している。「新仕様の界壁により、509号室の部屋で鳴っているテレビの音は510号室の寝室にはほとんど響かない」(太田氏)。


新仕様の界壁により隣接する509号室のテレビの音がほとんど聞こえない510号室の寝室

テレビを用いて大音量の映像を流している509号室の部屋

 新仕様の界壁は、ロックウールや強化せっこうボード、フレーム、パーティクルボードなどから成り、壁厚が約29センチでありながら壁倍率は27倍で、フレームとパーティクルボードの間に空気層を設け、遮音性能を「D-45」とし、建築学会の遮音性能基準では2級に相当する。


新仕様の界壁の構造

 DSPは、堅牢な断熱構造材のため屋根型を選ばずに使え、断熱と気密の施工を不要とし、作業工程はパネルをのせるだけで工期の短縮に役立つ他、石こうボードなどの耐火被覆で耐火性能を確保でき、環境性では日本建材・住宅設備産業協会の「ホルムアルデヒド発散等級表示登録書」で最も発散量の少ない表示を取得している。


木製の断熱構造材「ダブルシールドパネル(DSP)」

 Muteは、フローリング、高比重遮音マット、パーティクルボード、制振パッド、強化石こうボード、合板、床根太(ねだ)、ロックウール、吊(つ)り天井根太、強化石こうボード、配線用二重天井LGS下地、石こうボードを上から順に積層した床材で、RC造と同等の遮音性を実現し、RC造やS造と比較して優しい歩行感を体感可能。


「Mute」の構造

 なお、509号室の間取りは、2LDKで、リビングダイニングキッチン、浴室、洗面所、クローゼット、収納、トイレ、2部屋の洋室などから成る。

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