プロスタイルが札幌市で“木と寄り添う”マンションを開発、設計・監修は隈研吾氏:プロジェクト
プロスタイルは、札幌市中央区「宮の森」エリアの高台で、建築家・隈研吾氏が設計・監修したマンション「プロスタイル札幌 宮の森」の開発をスタートした。プロスタイル札幌 宮の森では、現代的なデザインに木造建築を取り入れるスタイルが特徴の隅氏と、天然無垢材を使用した建築物の開発実績を多数持つプロスタイルが、木と寄り添う上質な居住空間の創出を目指す。
プロポライフグループのプロスタイルは、建築家・隈研吾氏が設計・監修したマンション「プロスタイル札幌 宮の森」の建設工事を2022年7月の完成に向け、2021年1月下旬から進めている。
外壁に北海道産「道南杉」の間伐材を使用
プロスタイル札幌 宮の森は、SRC造(一部S造)地上11階建てで、延べ床面積は4997.72平方メートル。所在地は北海道札幌市中央区宮の森4条13丁目893-37で、敷地面積は4413.25平方メートル。総戸数は20戸(他管理人室1戸)で、専有面積は124.26〜176.65平方メートル、バルコニー面積は3.17〜3.45平方メートル、テラス面積は26.77〜122.75平方メートル。
アクセスは、札幌市営の地下鉄東西線「円山公園」駅から約2.6キロで、同線「西28丁目」駅から約2.5キロの場所にある。施工は砂子組が担当し、竣工は2022年7月31日を予定している。
建設地は斜面に沿うような丘で札幌の街並みを一望できる。建物は、複数の家が集積することによって、大きな家を構成するというテーマのもと設計。外壁には、北海道産「道南杉」の間伐材を使用することで、木の質感を感じられるようにする。さらに、コンクリートを流す枠にも間伐材を利用するなど難易度の高い技術を積極的に取り入れ、地域の環境保全にも配慮した建築物を目指す。
宮の森エリアは、天然記念物の原始林や野生動物も暮らす穏やかな地域で、建物から徒歩6分の場所に位置する円山公園は札幌を代表する花見の名所として知られ、近隣でも四季の移ろいを体感可能。周辺には、札幌五輪で使われたジャンプ競技場を有するスキー場など、ウインタースポーツを楽しめる文化施設が複数存在する。
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