茨城県稲敷郡阿見町で危険物と通常品の保管に応じる物流施設が竣工、沼尻産業:リテール&ロジスティクス
沼尻産業は、茨城県稲敷郡阿見町で計画を進めていた物流施設「稲敷第一危険物倉庫」が竣工したことを公表した。危険物倉庫の開発は同社初となる。稲敷第一危険物倉庫は、消防法危険物第四類に対応し、敷地内に一般倉庫を併設しており、危険物と通常品の保管を行える。
沼尻産業は、茨城県稲敷郡阿見町で開発を進めていた25拠点目の物流施設「稲敷第一危険物倉庫」が竣工したことを2021年10月6日に発表した。
避雷設備や庫内の電気設備機器と配線は防爆仕様
同社は、危険物倉庫の需要が近年高まっていることを受け、これまで培ってきた物流センターの開発・運営ノウハウを活用し、稲敷第一危険物倉庫を開発した。
開発地は、都心から約70キロの場所に位置し、首都圏中央連絡自動車道「牛久阿見インターチェンジ(IC)」から2.8キロのエリアにあり、「阿見東IC」から2.9キロで、圏央道を利用して、常磐自動車道と東北自動車道へアクセスしやすく、広範囲への効率的な配送に対応する。さらに、成田空港から約40キロの地域にあり、国内外への物流をカバーできる他、石油化学系企業が多数林立する鹿島臨海工業地帯から約60キロで、石油を用いた製品の保管ニーズにも応えられる。
今回の施設は、A棟、B棟、C棟の危険物倉庫と1棟の一般倉庫で構成されている。各危険物倉庫は、壁、柱、床が耐火構造で、屋根は爆風が上へ抜けるように軽量の折板葺(せつばんぶ)きとなっている。加えて、火災予防のために、避雷設備や庫内の電気設備機器と配線は防爆仕様とし、庫内荷役作業の際には防爆型フォークリフトを用いる。万が一の火災発生時に備え、自動式泡消火設備も完備している。
また、稲敷第一危険物倉庫に従事するスタッフは、危険物取扱者の資格を所有し、庫内には危険物保安監督者も選任常駐させる。
稲敷第一危険物倉庫の概要
稲敷第一危険物倉庫は、S造平屋建ての危険物倉庫3棟と一般倉庫1棟から成る。危険物倉庫の総延べ床面積は、2033平方メートルで、内訳は、A棟は560平方メートル、B棟は993平方メートル、C棟は480平方メートル。一般倉庫の延べ床面積は400平方メートルで、事務所の面積は109平方メートル。所在地は茨城県稲敷郡阿見町大字福田字内野84番6で、敷地面積は7810平方メートル。着工は2021年2月で、竣工は2021年9月。
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