茨城県つくば市で延べ1.8万m2の物流施設が竣工、沼尻産業:プロジェクト
沼尻産業は、茨城県つくば市で計画を進めていた物流施設「つくばゲートウェイ」が竣工したことを公表した。
沼尻産業は、茨城県つくば市で開発を進めていた物流施設「つくばゲートウェイ」が2021年3月9日に竣工したことを同日に発表した。
最大1万5000パレットの製品保管に対応
つくばゲートウェイは、大手飲料メーカー専用の物流センターとして、首都圏エリアにおける物流ネットワークの中心的役割を担う。計画地は、常磐道「谷田部インターチェンジ(IC)」から1キロの場所にあり、圏央道「つくば中央IC」から5キロの地点。さらに、圏央道を経由し、都心から放射線状に伸びる東名、中央、関越、東北、常磐、東関東といった6つの高速自動車道を活用することで、東日本と東西の全域をカバーし、物流の広域戦略拠点として役立つ。
建物は、平屋建て低床設計で、最大1万5000パレットの製品保管に応じ、北側と南側の2面に計18台分のトラック接車バースを設け、1日の取り扱い台数は最大で大型トラックが250台で、出荷能力は12万5000ケースを想定している。敷地内の車両動線はワンウェイにすることで、トラック車両の込み合いによる渋滞や接触事故を防いでいる。
倉庫部分は、床荷重が1平方メートル当たり2トンで、有効天井高は7メートルを確保し、外壁には、金属製サンドイッチパネルを採用して、防火区画壁には耐火性断熱パネルを導入し、ブレース(筋交い)や間柱を無くすことで保管効率を高めている。
環境対策としては、全館にLED照明と人感センサーを配置している他、屋根全面に出力1.8メガワットの太陽光発電設備を設置した。また、災害時に伴う停電でも施設の機能を維持できるように、軽油を燃料とした300キロボルトアンペアの非常用発電機を設けた。
事務所棟には、カフェテリアや靴を脱いでくつろげる寝ころびスペース、シャワールームなどを完備し、働く人が快適に過ごせるようにした。
つくばゲートウェイの概要
つくばゲートウェイは、S造平屋建て(事務所棟のみ2階建て)で、延べ床面積は1万8985.5平方メートル。所在地は茨城県つくば市谷田部4459-55で、敷地面積は4万4961.85平方メートル。着工は2020年3月。
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