ZEH×IoTマンション「プレミストタワー靱本町」、高効率設備でエネルギー消費量を削減:ZEH-M
大和ハウス工業は、大阪市西区で超高層ZEH-M実証事業に採択された分譲マンション「プレミストタワー靱本町」を開発中だ。今回の物件は2021年1月9日にモデルルームをオープンし、同年2月下旬から販売を開始している。
大和ハウス工業は、大阪市西区で計画を進める分譲マンション「プレミストタワー靱本町」の概要を2021年1月8日に発表した。
テレワークに使えるWi-Fi完備のワーキングスペース
今回のマンションは、省エネルギー性能に優れた住まいとして、国土交通省の「令和2年度 超高層ZEH-M実証事業※1」に採択されるとともに、BELSによる最高等級の取得を予定している。
※1 令和2年度 超高層ZEH-M実証事業:地域ごとに設定された断熱性能基準をクリアし、かつ6階以上の賃貸住宅やマンションで、同一規模の一般的な共同住宅と比べてエネルギー消費量を20%以上削減する「ZEH-M Oriented」に認定する事業
建物には、二重サッシや高性能断熱材、Low-Eガラスなどを備えることで、基本性能を向上させ、給湯器「エコジョーズ」や家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」、床暖房、高効率エアコンなどの高効率設備を導入することで、一般的な共同住宅と比較して一次エネルギー消費量を約33%減らす。
また、各部屋には、スマートリモコンや環境センサー、AIスピーカーなどを標準搭載。さらに、スマートリモコンと連携した入居者専用スマートフォンアプリの導入により、テレビや照明器具などの家電製品を専用アプリで制御可能とする。専用アプリは、GPSと連動させることで、帰宅時などでマンションに近づくと自動で家電製品を稼働させられる。
環境センサーでは、温度や湿度、照度などを感知して、自動的に家電を制御。あらかじめ環境設定することで、エアコンを室内の温度や湿度に合わせて運転させることができる。照度設定にも対応しているため、照明器具の起動も自動で行える。AIスピーカーは、音声による家電製品の操作に応じ居住性能の向上に役立つ。
共有部では、ゲストルームやスカイラウンジなどを併設するとともに、テレワークや子どもの勉強部屋として使えるWi-Fi完備のワーキングスペースを設ける。
プレミストタワー靱本町の概要
プレミストタワー靱本町は、RC造地下1階/地上36階建てで、延べ床面積は3万9337.87平方メートル。所在地は大阪府大阪市西区靱本町一丁目60番3(地番)で、敷地面積は2397.50平方メートル。総戸数は353戸(別途管理事務室1戸、ゲストルーム2戸、スカイラウンジ1戸)で、間取りは1LDK〜4LDK、専有面積は40.04〜135.02平方メートル。アクセスは地下鉄四つ橋線/御堂筋線/中央線「本町駅」から徒歩1分。設計・施工は長谷工コーポレーションが担当し、着工は2019年11月30日で、竣工は2023年2月を予定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 電力買い取り保証付きのZEH-M賃貸住宅「SOLEIL」、大東建託が販売
大東建託が、賃貸住宅ブランド「DK SELECT」の新商品としてZEH-M賃貸住宅 「SOLEIL(ソレイユ)」を販売。オーナーと入居者それぞれにメリットがあるプランが利用でき、電力買い取り保証が付く。 - 2020年に向けZEH化ロードマップ、「我慢の省エネ」から「快適な省エネ」へ
経済産業省では、エネルギー基本計画に明記されたZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の政策目標達成のために、ZEHロードマップ検討委員会を開催し、検討結果について取りまとめた。 - 「高層 ZEH-M 実証事業」採択マンション7物件を販売開始、月8本のブナを植えるCO2量削減
大京と穴吹工務店は、マンションのエネルギー消費量削減を促進する経産省の「2018年度 高層ZEH-M(ゼッチマンション)実証事業」で採択された7物件の販売を開始した。 - ZEHのその先へ、パナソニックが新工法で描くスマート住宅
パナソニックESテクノストラクチャーは、独自の耐震住宅工法「テクノストラクチャー」とZEH普及拠点を新たに設立。耐震性と環境性能を併せ持つスマート住宅の普及を強化していく。 - 積水ハウスの“36階建て超高層マンション”が経産省「ZEH-M実証事業」に採択
- 「品川シーズンテラス」のオフィス16.8万m2がBELSの5スターと、国内最大規模で「ZEB Ready」取得
延べ床面積16.8万平方メートルにも及ぶ複合ビル「品川シーズンテラス」のオフィス部分が、1次消費エネルギーで51%を削減し、この規模としては国内初となる「ZEB Ready」を取得した。