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ESRが川崎市で延べ36.5万m2のマルチテナント型物流施設を開発プロジェクト

ESRは、神奈川県川崎市川崎区東扇島で、計画を進めていたマルチテナント型物流施設「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」が2021年3月に着工したことを明かした。総投資額は約830億円に上る。

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 ESRは、神奈川県川崎市川崎区東扇島で、計画を進めていたマルチテナント型物流施設「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」の第1期開発をスタートしたことを2020年12月8日に発表した。

冷蔵冷凍倉庫としても使用可能

 ESR 東扇島ディストリビューションセンターは、免震構造のPCaPC造9階建てで、延べ床面積は36万5385平方メートル。所在地は神奈川県川崎市川崎区東扇島21で、敷地面積は7万7725平方メートル。用途地域は工業専用地域。アクセスは首都高速湾岸線「東扇島インターチェンジ」から1キロで、川崎市バス停「東扇島東公園前」から徒歩4分。企画設計・マスタープラン・基本計画はESRが、設計・施工は東急建設がそれぞれ担当している。着工は2021年3月で、竣工は2023年3月31日を予定している。


「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」第1期 完成イメージ 出典:ESR

 建物は、上りと下り専用のランプウェイを結ぶ中央車路・バース式によって各階にワンウェイでアクセスでき、45フィートコンテナトレーラーも各階のトラックバースに乗り入れられる仕様とする。倉庫部分は各階が最大6テナントに分割可能。最小賃貸区画は約4892平方メートルを想定されている。柱スパンは、11(間口)×11.25(奥行き)メートルとワイドスパンで、倉庫の有効面積を広く使えるものとする。

 1階は、冷蔵冷凍設備のニーズを見据え、有効高を6.5メートルとし、床荷重を1平方メートル当たり2トンとする予定だ。1階の北側には、低床式倉庫や利便性に優れる車腹幅、大型車・普通車の動線分離といった仕様にすることも検討している。2〜8階は、有効高を5.5メートルとし、床荷重を1平方メートル当たり1.5トンとする。各階は、特別高圧電力の供給に対応するため、冷蔵冷凍、ロボティクス、ハイスペックなシステムの導入など多様なニーズに応えられるものとなる。

 施設内には、託児所や駐車場、ラウンジ、店舗、東京湾を眺められるダイニングルームも配置し、従業員が働きやすい環境を構築する。

 また、建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が推進する「CASBEE-ウェルネスオフィス」の最高評価「Sランク」を取得可能な建物を目指し、再生可能エネルギーの活用を行う。さらに、全館にLED照明を採用する他、トイレ、喫煙室、共用部に人感センサーと専用のシステムを設置して不使用時に照明が消灯する環境を構築して、屋上には5メガワット規模の自家消費型太陽光発電システムを設ける。

 BCP対策については、施設内に非常用の自家発電設備を配置し、停電時でも、防災センター、バース、事務所の照明、トイレを一定時間使えるようにする。加えて、建物は、ハザードマップで、洪水浸水想定0メートル、津波想定メートル、高潮想定0メートルと沿岸部にありながら安全な場所に建設される。


「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」の周辺地図 出典:ESR

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