国立競技場、スキーデータの入退場管理システム採用:導入事例
国立競技場は、入退場管理システムにスキーデータによる入退場管理ソフトウェア「Handshake.Logic」を採用し、感染リスクを低減しイベント運営・スタッフ配置の効率化・省力化を目指す。
2019年に完工した新国立競技場は、入退場管理システムとしてスキーデータの入退場管理ソフトウェア「Handshake.Logic」を採用。2019年12月のオープニングイベントで稼働開始し、総計約15万人以上の来場者の入退場を処理した。
新国立競技場には、総数144台の自動認証機が各ゲートに設置。自動認証機は3本のバーがあるターンスタイル型で、1台につき毎時約1200人の入場処理能力を備える。
同機の導入することで、「チケットもぎり」と呼ばれるチケットの半券を回収する担当配置を不要にして、目視による人数カウントなどの単純作業も削減できる。その他、リアルタイムで観客の入場状況を各ゲート、エリア、または競技場全体などの単位で把握できるため、サポートスタッフの流動的な配置転換が可能であるとしている。
自動認証機にはフルカラー対応のディスプレイが搭載されている。来場者向けにイベントごとに異なるイメージやメッセージを表示するほか、チケット認証時には別の画像やメッセージを表示する。チケットエラー時には案内メッセージを表示し誘導できる。
国立競技場では、既に国内数社の主要プレイガイドとの連携が済み、発券情報をリアルタイムで共有できるようになっている。チケットの発券情報、着券情報をデジタル化することで、取得データのマーケティングへの活用や、ペーパーレス化、コンタクトレス入場の実現といった利点があるということだ。
コロナ禍において、来場者とスタッフの対面接触機会を減らすことで感染リスクを低減しつつ、イベント運営やスタッフ配置の効率化および省力化を狙う。
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