ニューノーマルに対応したバーチャルモデルハウスを公開、三菱地所ホーム:withコロナ(2/2 ページ)
三菱地所ホームは、コロナ禍によって変化した暮らし方と住まいへのニーズに応えるバーチャルモデルハウス「風通しの良い家」を2021年4月27日に同社のホームページ上で公開した。風通しの良い家は、働き方改革で注目されるフリーアドレスの考え方を取り入れた戸建て住宅で、ゾーニングの工夫により、快適に仕事や家事が行いやすい居室空間だ。
段差で空間の用途を分けられるステップKDL
ステップKDLについて、原氏は、「ステップKDLは、ダイニングだけでなく、配置されたカウンター席、テーブル席、ソファ、ベンチ、裏庭のテラス席など、さまざまな場所で食事が楽しめるようになっている。キッチンは、裏庭のテラスと同じ床の高さにすることで屋外とのつながりだけでなく、天井高を3メートル設けているため、開放感も演出している。リビングの床高は、ダイニングと比べて15センチ高く、キッチンと比較して30センチ高いため、段差によって緩やかに空間の用途を分けられる」と述べた。
続けて、「例えば、妻はキッチンで料理を作り、夫はダイニングのベンチで仕事を行い、子供はリビングで遊ぶというような使い方をした場合には、それぞれの目線が合いやすく、適度な距離感で自然に意思疎通を図れる。ステップKDLの裏動線には、大容量の収納力を持つパントリーを配置しているので、生活用品を格納して生活感を隠せる」と語った。
建物は、1階に、玄関、勝手口、ウイルス・ケア・ゾーン、客間の役割を果たす「DOMA」、ステップKDL、パントリーを配置している。「DOMAは、玄関付近にあり客人に応対する場。玄関と勝手口には、手洗いカウンターを設けており、帰宅後すぐに手を洗える。勝手口には、重さ10キロ以上の荷物を入れられる宅配ボックスを完備し、非接触で宅配物を受け取れ、勝手口は収納スペースが多いパントリーに近く配達物をしまいやすい」(原氏)。
2階には、夫婦用のベッドルーム、キッズルームを2部屋、テラスを2カ所、ランドリーコーナー、テレビ会議やオンライン試験での利用に最適なライブラリーを設置した。原氏は、「2階は、各部屋が隣り合わない間取りとし、家族間のプライバシーを確保している」と話す。
外観のデザインは、道路に面した正面のファサードは、キュービックなフォルムにグレージュトーンの天然木を合わせ、モダンでスタイリッシュなものとした。また、窓の数を最小限にして、入り口付近のアクセントウォールと併せて、高級感と防犯性を高めた。表庭は、フレームレスの大開放サッシとグレージュトーンの格子を組み合わせて、開放的な雰囲気を表現した。
内観のデザインは、時代の変化に左右されない普遍性を持ち、飽きの来ないシンプルな意匠の家具や小物で構築した。内装材では、抗ウイルス・抗菌の効果や消臭などで有効なフローリング材と抗ウイルス性の塗料でコーティングした壁紙を採用。なお、家具や装飾品はインテリアブランドのTIME&STYLEが監修した。
風通しの良い家の概要
風通しの良い家は、木造2階建てで、延べ床面積は241.29平方メートル。建築面積は128.76平方メートル。価格は、標準的な仕様で、坪単価が約78万の場合、主体工事とスマート機器工事を合わせた見積金額は約5730万円。坪単価が約133万円のケースでは、モデルハウス仕様の造作家具やオプションを含めると約9740万円(いずれも税別)。
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