ESRが三重県で延べ15万m2の物流施設「弥富木曽岬DC」着工、総投資額は約270億円:プロジェクト(2/2 ページ)
ESRが三重県桑名郡木曽岬町で開発を進める物流施設「ESR弥富木曽岬ディストリビューションセンター」が起工した。総投資額は約270億円に上り、開業後には約1000人規模の雇用を創出し、地域経済への貢献が期待されている。また、建設期間中は、延べ10万人に及ぶ建設作業員の雇用を見込んでいる。
ラウンジは岩場をテーマにレイアウト
デザインに関して、弥富木曽岬DCの建設地が干拓地でフラットなため、ラウンジは、あえて岩場をテーマに起伏を付け、窓を大きく取り、眺望を楽しめる空間とし、外で休めるテラスも設ける。ラウンジの座席エリアは、落ち着きとワクワク感も感じられる場を目指し、洞窟のような包み込む形。エントランスホールとエレベーターホールは和をモチーフに、竹と障子を取り入れている。
環境性能について、弥富木曽岬DCは、建築環境・省エネルギー機構が推進する認証制度「CASBEE」でAランク評価基準を満たし、全館でLED照明を採用して、トイレ、喫煙室といった共用部に人感センサーを搭載し、利用しない時は自動で消灯する仕組みを作る他、環境配慮型照明システムも導入。屋上の太陽光パネルは、3メガワット規模の自家消費型太陽光発電システムとする。
BCP対策では、非常用の自家発電設備を配備し、停電時でも防災センター、倉庫、バース、事務所の照明、トイレ、フォークリフト充電用電源の一部が一定時間使える。加えて、全フロアのトラックバースに気密性の高い電動シャッター「オーバースライダー」を取り付け、停電時でも荷さばきが行える。
また、ESRは、弥富木曽岬DCの立地が立地が木曽川に近いことを踏まえて、敷地の高さを海抜4.85メートルにかさ上げし、1階の床高を海抜5.55メートルとすることで、津波や高潮、豪雨による浸水被害のリスクを下げる。
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