日鉄興和不動産とオカムラが在宅勤務の実態を調査:調査レポート(3/3 ページ)
日鉄興和不動産が運営する研究所「+ONE LIFE LAB」は、オフィス家具メーカーのオカムラが進めるプロジェクト「WORK MILL」と共同で、在宅勤務の実態をリサーチした。調査結果から、今後、在宅ワークに使用するワークプレースは、限られたスペースの中でそれぞれの目的を達成できるバランスが重要になると予想。こういった予測に基づき、日鉄興和不動産は分譲マンション専有部の企画を構築していく方針を示している。
在宅勤務でオフィス家具の有効性に気付く人も
在宅ワークに関する FGI調査では、「在宅ワーク開始後に腰痛や肩凝り、目の疲れなどを感じ、オフィス家具は、通常の家具と比べて優れていたんだな」「開放的で採光も優れていたオフィス空間が仕事に適した環境であることを再認識した」「オフィスは気分転換しやすい」といった声が対象者から寄せられた。
また、「(在宅勤務により)ランチ代が浮いたのでインテリアを楽しみたい」「通勤でしか緑を見ていないことに気付き、観葉植物を買った」「日の入り方で時間を気にするようになった」などの意見も集まり、自宅を自分好みのワークプレースに変更する動きも見られた。
各調査結果を踏まえて、+ONE LIFE LABラボとWORK MILLプロジェクトは、対象者が、自宅にある家具で在宅ワーク環境を整備しているものの、課題解決には至っておらず、単身の住まいだとスペースに限りがあり、オン・オフの切り替えが難しい現状があると分析した。さらに、自宅内をより自分好みに演出するなど居心地の良さを追求していると考察し、今後、在宅ワークに使用するワークプレースは、限られたスペースの中でそれぞれの目的を達成できるバランスが重要になると予想した。こういった予測に基づき、日鉄興和不動産は分譲マンション専有部の企画を構築していく。
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