ニュース
技研製作所の機械式地下駐輪場が東京葛飾区で初採用、2022年夏にオープン:導入事例
技研製作所の機械式地下駐輪場「エコサイクル」が、東京葛飾区で初採用されることとなった。
技研製作所は2020年12月23日、機械式駐輪場「エコサイクル」2基が、東京都葛飾区のJR「新小岩」駅東南地区で住友不動産が進める大規模再開発で採用されたことを明らかにした。同区での設置は初となり、2022年夏に区営の駐輪場としてオープンする。
情緒あふれる下町として映画や漫画の舞台になることの多い葛飾区は、平たんな地域特性から自転車利用者が多い街で、人口増加に伴い駐輪場不足が課題となっており、その確保が求められていた。
しかし、駅周辺の用地確保は難しいため、民間開発行為で新設し、葛飾区に帰属予定の公園地下を活用した駐輪場設置が検討され、エコサイクルの施工性と利便性が評価されて採用に至った。葛飾区でのエコサイクルが完成すると、設置は全国で24カ所、合計59基に上るという。
現場は、東京都葛飾区新小岩2−2のJR総武線に近接した狭隘(きょうあい)地で、施工時は高い安全性と周辺環境への十分な配慮が必要とされる。その点、技研製作所の杭圧入引抜機「サイレントパイラー」は、既に地中に押し込まれた杭をしっかりと掴(つか)むために、原理上転倒の恐れがないことに加え、無振動、無騒音、省スペースで施工可能なことや今までの鉄道近接地、狭隘地での豊富な工事実績も評価ポイントになった。
技研製作所は、葛飾区ではこの他にも駅前を中心に再開発が計画されていることから、今回の採用を皮切りに、区内でのエコサイクルの提案を積極化していくと表明している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 導入事例:全米で“最も汚染された運河”に、技研製作所の圧入工法が採用
技研製作所が製造販売している杭圧入引抜機「サイレントパイラー」を用いたインプラント工法が、米ニューヨーク市で進められているゴワヌス運河の護岸改修工事に採用された。 - 新工法:GRBシステムを用いたインプラント工法による地すべり抑止杭を初完工
技研製作所グループ企業の技研施工は、九州新幹線彼杵川橋りょう工事において、不安定な地盤を乱さず、仮設レスで施工するGRBシステムインプラント工法による地すべり抑止杭工事を初めて完了した。 - 製品動向:PCaの施工品質検査で必要な図面情報をスマホで確認可能な新システム、長谷工
長谷工コーポレーションは、プレキャストコンクリートで躯体を組み立てる「PCa工法」で、PCaの施工品質を検査する際に、タブレットやスマホで図面の情報を確かめられるシステムを開発した。今後は、躯体や設備、電気の工事で求められる品質検査に使えるように改良する。 - BIM:“生産設計BIM”で設計と施工・BIMとCIMを繋ぐ「GLOOBE」最新版、施工BIMを新規追加
国産BIMソフト「GLOOBE」がアップデートし、設計と施工のBIMモデルの連動性を高めるべく、仮設・土工を対象にした施工BIM用の「GLOOBE Construction」のラインアップを新たに追加した。GLOOBE Constructionの土工計画では、BIMとCIMを繋ぎ、点群データの読み込みから、整地・掘削、その先にはICT建機とのデータ連携も実現させている。 - 新建材:横浜市庁舎にも採用された“ダンボール製ダクト”、金属にも劣らない性能を証明
竹中工務店は、金属ダクトにも劣らない気密性や不燃性などを有するダンボール製のダクトを開発し、このほど研究機関により30年の耐久性能が証明された。直近の採用実績では、2020年1月に竣工した横浜市新市庁舎などにも適用されている。 - 制震:「恵比寿ガーデンプレイスタワー」の耐震補強工事に狭小地対応の鹿島の制震装置が採用
鹿島建設は、制震装置「D3 SKY-L」を「恵比寿ガーデンプレイスタワー」の屋上に導入する耐震補強工事を進めている。D3 SKY-Lが屋上の狭いスペースに設置可能で、施工中も、建物内のオフィスや飲食店は通常通り営業できるといった利点が、恵比寿ガーデンプレイスタワーを運営するサッポロ不動産開発に評価され、今回の採用につながった。