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【BAS徹底解剖】BAS/BEMSの「環境への貢献」アズビルが解き明かす「BAS」解体新書!(4)(3/3 ページ)

建物には、空調、照明、監視カメラなど、さまざまな設備機器が導入されている。それらを効果的に運用するシステムとして、ビルディングオートメーションシステム(Building Automation System、BAS)が存在する。本連載では、制御・計測機器メーカーで各種ビル設備サービスを展開するアズビルが、「建物の頭脳」ともいえるBASやシステムを活用したエネルギー管理システム「BEMS」を紹介し、今後の可能性についても解説する。第4回は、BEMSデータを活用した設備更新や建物の省エネ化などを採り上げる。

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COVID-19対策

 本稿では、BASやBEMSが貢献する環境改善とはCO2排出量削減(省エネ)であるとの前提で話を進めてきましたが、COVID-19対策として、建物の換気風量改善にも言及しなければならない情勢となってしまいました。

 建物の空調設備には、風量調整用の自動制御装置や手動ダンパなどが設けられており、気象条件に応じて外気抑制/外気取込を工夫しています。

 気候の良い春季・秋季に外気導入量を増やす方向性は対立しませんが、外気が空調負荷となる夏季・冬季については、「省エネのため外気量を必要最小限に絞り込むのか」「新型コロナウイルス感染防止のため換気風量を増やすのか」判断が分かれるところです。


BASが適正化をコントロールする外気導入量制御の例 出典:アズビル

 新しいワークスタイルに適応した建物運用を定着させるためには、エネルギー増加についても定量的に把握し、適切なバランス感覚で対応判断できるよう準備することが重要となりますので、換気制御の改善や増エネ側のデータ管理のように、BAS/BEMSに求められる役割も拡大しています。


換気改善に伴う増エネ検討の例 出典:アズビル

 BASにより建物内の隅々から集められたデータは、クラウドサービスやエネマネサービスなど、活用手段の選択肢が広がっています。BEMSの構築やデータ活用を上手に整備するためには、多目的に組み立てるのがコツとなりますので、環境対策、社会的責任、建物経営、ニューノーマルといった幅広い観点から検討してみてください。

 次回は「【BAS徹底解剖】 BAS/BEMSの快適性、生産性への貢献」について紹介いたします。

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