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大林組が塗り床材の剥離リスクを抑える新工法を開発、色むらや変色も抑制:新工法(2/2 ページ)
大林組は、耐摩耗性や耐衝撃性に優れた高浸透性のエポキシ樹脂系塗り床材を使用した塗り床工法「アンカープロテクション」を開発した。今後は、物流施設や生産施設などの床仕上げで、積極的に提案していく。
耐摩耗性が高く長期間塗り替え不要
耐衝撃性についても、従来の材料より優れているため、重量物の落下によるひび割れをきっかけに剥離が起こる可能性は低い。クラックが生じても剥離が進まず、被害を最小限化する。
一般的なエポキシ樹脂と同程度の厚みながら、耐摩耗性が高く長期間塗り替える必要が無いためメンテナンス費用を抑えられる。耐摩耗性試験では、これまでのエポキシ樹脂系塗り床材と比べて、2倍の堅牢性を有すことが判明している。
既に同工法は、大阪府枚方市にある大林組の西日本ロボティクスセンター整備棟の安全通路や大型物流施設の床で適用されている。
大林組は、アンカープロテクションを積極的に提案し、物流施設や生産施設などの床仕上げを高品質化して、顧客のニーズに応えていく。なお、アンカープロテクションに使用するエポキシ樹脂系の塗り床材はアルファ工業が外販をしていく。
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