コンパクトオフィスビル「CIRCLES」の3物件が完成、IoTシステムで照明と空調を操作:プロジェクト(2/2 ページ)
三菱地所は、敷地面積約330平方メートルの土地に、1つのフロアが99〜330平方メートルのコンパクトオフィスビルを建設するプロジェクト「CIRCLES」の開発を推進している。現在、同社は、CIRCLESとして「(仮称)平河町1丁目計画」や「(仮称)渋谷2丁目計画」など、複数のプロジェクトに着手しており、今後も都心5区エリアを中心に、5年間で計25〜30棟開発することを目標に掲げている。
バルコニーや窓面に木材を使用
CIRCLES 銀座は、RC造地上10階建てで、延べ床面積が2190.92平方メートル。所在地は東京都中央区銀座3丁目7番6号(地名地番)で、敷地面積が291.21平方メートル。各階の面積は約203平方メートルで、用途は事務所と店舗。
設計・施工・監理は南海辰村建設が担当し、内装のデザインなどはSUPPOSE DESIGN OFFICEが監修した。新築工期は2018年10月15日〜2019年11月29日。
アクセスは、東京メトロ銀座線「銀座」駅から徒歩2分、東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅から徒歩3分、都営地下鉄浅草線「東銀座」駅から徒歩3分、JR山手線他各線「有楽町」駅から徒歩5分の立地。
建物の1〜2階には、カフェの入居が内定しており、基準階の窓際に設けたインナーバルコニーは、床に天然木のデッキ材を採用し、柱や下がり天井には木毛セメント板といった天然の素材を使用しているため、自然を体感しやすい空間となっている。
オフィスフロアには、開閉可能な窓や下がり天井を設け、窓面には木製のカウンターを配置し外気を取り込める「軒下空間」を演出している。また、設置されたパントリーカウンターには、シンクが備え付けられており、入居者同士が飲み物を飲みながらスタンディングで話し合いが行える。屋上のテラスは、業務時間中や昼食時、会議の場として使える。
3種類のオフィスをラインアップ
CIRCLES 日本橋馬喰町は、RC造地上11階建てで、延べ床面積が1992.90平方メートル。所在地は東京都中央区日本橋馬喰町1丁目5番12号(地名地番)で、敷地面積が272.63平方メートル。各階の面積は約186〜192平方メートルで、用途は事務所と店舗。
設計・施工・監理は大豊建設が担い、内装のデザインはSUPPOSE DESIGN OFFICEが監修した。新築工期は2018年12月17日〜2019年12月20日。
アクセスは、JR総武本線「馬喰町」駅から徒歩1分、都営新宿線「馬喰横山」駅から徒歩2分、都営浅草線「東日本橋」駅から徒歩2分、東京メトロ日比谷線「小伝馬町」駅から徒歩6分の立地。
建物の1階には、カフェラウンジ「BIRD BATH & KIOSK 馬喰町店」と共用会議室を備えている。使用料がかかる共用会議室は、11階にも設置されており、打ち合わせなどに有効活用することで、入居テナントが専有部内に会議室を設ける必要がなくなるため、専有部を最大限に使える。屋上テラスは、室内スペースに流し台を併設しており、1階のラウンジと同様に、食事や話し合いの場として役立つ。
ユーザーが選べるオフィスは3種類を用意しており、フロアによってバルコニーやインナーバルコニーの位置を変更し、フロアの積層感を表現している。
バルコニーとインナーバルコニーを正方形に整備したフロアでは、バルコニースペースをリフレッシュ空間や会議室に利用でき、バルコニーやインナーバルコニーを長方形に設計したフロアでは、窓際に面してカウンター空間を設けることで、カフェのカウンター席のように一人で集中して働ける空間を作り上げている。この他、CIRCLES 汐留と同じく、それぞれの部屋に導入されたIoTシステムで、空調と照明のコントロールや共用会議室の予約が進められる。
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